あなたが神と人とに愛されて生きている尊い存在だということを思い出すことができますように。
降誕節第一主日の聖句であるルカによる福音書2章52節の「イエスは知恵が増し、背丈も伸び、神と人とに愛された」という言葉は、因果関係でつながっているのではないということに注意が必要です。知恵が増し、背丈も伸びたから、神と人とに愛されたという意味ではありません。ここは単なる並列です。直訳すると「イエスは知恵が増した。背丈が伸びた。愛が大きくなった。神と人と共に」となります。私たちは神と人から大事に守られて育てられて、心身ともに成長します。そして、受け取ってきたたくさんの愛によって今度は他の人を愛することができるようになります。クリスマスのお話を2000年前のイエスの誕生という話だけで終わらせないで、一人ひとりが神と人とに愛されて生きていることを思い出す日になれば良いなと思います。
クリスマスは12月25日ですが、教会の暦では1月6日の「主の顕現」まで続きます。日本では12月25日を過ぎるとクリスマスの飾りは一瞬にして片付けられ、急にお正月モードに入りますが、教会ではクリスマスツリーを1月6日までは飾っています。決して片付けるのを忘れているわけではありません。