あなたが神と人とに愛されて生きている尊い存在だということを思い出すことができますように。
降誕節第一主日の聖句であるルカによる福音書2章52節の「イエスは知恵が増し、背丈も伸び、神と人とに愛された」という言葉は、因果関係でつながっているのではないということに注意が必要です。知恵が増し、背丈も伸びたから、神と人とに愛されたという意味ではありません。ここは単なる並列です。直訳すると「イエスは知恵が増した。背丈が伸びた。愛が大きくなった。神と人と共に」となります。私たちは神と人から大事に守られて育てられて、心身ともに成長します。そして、受け取ってきたたくさんの愛によって今度は他の人を愛することができるようになります。クリスマスのお話を2000年前のイエスの誕生という話だけで終わらせないで、一人ひとりが神と人とに愛されて生きていることを思い出す日になれば良いなと思います。
クリスマスは12月25日ですが、教会の暦では1月6日の「主の顕現」まで続きます。日本では12月25日を過ぎるとクリスマスの飾りは一瞬にして片付けられ、急にお正月モードに入りますが、教会ではクリスマスツリーを1月6日までは飾っています。決して片付けるのを忘れているわけではありません。
クリスマスがイエスさまのお誕生をお祝いする日ということは皆さんも知っていると思います。皆さんも自分のお誕生日にはお祝いをしてもらうでしょう。お誕生日おめでとうといろんな人から言ってもらうと、とても嬉しいです。お誕生日って、どうしてお祝いするのでしょうか? おめでとうって、どうして言ってもらえるのでしょうか? それは、とっても嬉しいからです。あなたが生まれてきてくれたことが、みんな嬉しいからです。あなたの生まれた日のことを思い出して、そして、今ここで生きているあなたを見て、お祝いせずにはいられません。誕生日だけでなく、記念日というのは最初の時を思い出すという意味があります。幼稚園や保育園、学校にも創立記念日がありますし、教会にもあります。最初に建てた時に、どういう思いで何のために建てかということを思い出して感謝したり、その時のことを忘れていないか振り返ったりするのが記念日です。ですから誕生日は、あなたが生まれた日のことを思い出して、今まで神さまと周りのいろんな人たちから愛されて生きてきたことをお祝いするのです。皆さんの心も体も、神さまと周りの人たちから愛をたくさん受け取ることですくすくと成長していきます。皆さんが今ここで生きていることは神さまといろんな人たちの愛の証しです。そういうわけで、お誕生日はそこにいるだけでおめでとうという言葉を贈ります。お誕生日に歌う「生まれる前から」の歌にあるように、神さまはどんな時にもいつもあなたを守り、愛しています。
(執筆: 多田哲牧師)
*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
今年も残りわずか。そして、また新しい1年が始まります。
みなさんはどんな1年でしたか?
私達は神様に守られて、心も体も少しずつ大きくなっています。
そのことに感謝しつつ、今年はどんな1年だったか振り返ってみよう。
そして、新しい1年はどんな1年にしたいのか、こんなことを頑張りたい、あんなことに挑戦したい そんな目標を考えてみよう。
そしてみんなで発表し合い、新しい年を迎えることを楽しみに待とう。
画用紙や色紙などに書いて、1年間見えるところに飾るのもいいですね。
新しく迎える1年も、目標にむかって一歩ずつ歩むことが出来るよう、みんなでお祈りをしよう。
クリスマスの思い出で印象深いものはありますか?
自分が生まれた時のことを家族や周りの人から聞いたことがありますか?
あなたが大切にしている記念日はありますか?