どんな時にも神は決して自分を見捨てないという信頼を持って生きることができますように。
子どもたちが大人になるまでに、人間が信頼に足る存在だということをどれだけ体得できるかが、その人の人格の形成に大きな影響を与えると言われています。人間どうしの信頼関係は、築くのが大変であるにも関わらず、すぐに傷ついてしまうものでもあります。その中で私たちは人を信頼するということの難しさや尊さを学んでいくのですが、しかし、根本的には人間が信頼に足る存在であるはずだということが土台に無ければ、生きていくのがつらくなります。私たちが不信や不安に陥る時にも神は決して私たちを見捨てず信じて受け止めてくれることを知って、だから信じても良いのだということを伝えたいのです。
待降節は毎年クリスマス前の4週間で、この待降節第4主日の聖句は身ごもったマリアが親戚のエリサベトを訪問した時にエリサベトが言った言葉です。実際には身ごもってから子どもが生まれるまで10ヶ月ほどかかります。待降節は4週間しかないので、この言葉を聞いたら数日でクリスマスを迎えますが、実際の計算でいえばまだ半年以上かかる時点でのお話です。まだ若いマリアは長い時間、不安を抱えていたに違いありませんが、エリサベトがマリアの話を聞いてくれて励ましてくれたので、マリアは出産に備えることができたのだと思います。エリサベトはマリアにとって信頼できる大人だったのです。