どんな時にも神は決して自分を見捨てないという信頼を持って生きることができますように。
子どもたちが大人になるまでに、人間が信頼に足る存在だということをどれだけ体得できるかが、その人の人格の形成に大きな影響を与えると言われています。人間どうしの信頼関係は、築くのが大変であるにも関わらず、すぐに傷ついてしまうものでもあります。その中で私たちは人を信頼するということの難しさや尊さを学んでいくのですが、しかし、根本的には人間が信頼に足る存在であるはずだということが土台に無ければ、生きていくのがつらくなります。私たちが不信や不安に陥る時にも神は決して私たちを見捨てず信じて受け止めてくれることを知って、だから信じても良いのだということを伝えたいのです。
待降節は毎年クリスマス前の4週間で、この待降節第4主日の聖句は身ごもったマリアが親戚のエリサベトを訪問した時にエリサベトが言った言葉です。実際には身ごもってから子どもが生まれるまで10ヶ月ほどかかります。待降節は4週間しかないので、この言葉を聞いたら数日でクリスマスを迎えますが、実際の計算でいえばまだ半年以上かかる時点でのお話です。まだ若いマリアは長い時間、不安を抱えていたに違いありませんが、エリサベトがマリアの話を聞いてくれて励ましてくれたので、マリアは出産に備えることができたのだと思います。エリサベトはマリアにとって信頼できる大人だったのです。
お友だちとの約束を破ってしまったことありますか? 例えば、明日一緒に遊ぼうとか、次これ貸してあげるとか、毎日お友だちとそういう約束をしているかもしれません。明日一緒に遊ぼうと約束していたお友だちに、やっぱり遊べないと言われたら、悲しい気持ちになりますし、ちょっと怒りたくもなります。もしかしたら、大事な用事ができて遊べなくなったのかもしれません。約束を破る方には何か理由があるのでしょうけれど、約束を破られた方にとっては、理由に関係なく残念な思いになります。何回も約束を破ると、そのうち誰も約束してくれなくなります。明日一緒に遊ぼうとお友だちに言っても、いつもあなたは約束を破るから嫌と言われてしまうでしょう。この人は約束を守ってくれるという安心があれば、また次の約束もしたいと思うことができます。どうせ約束を破られると思うと、不安で心配で、安心することができません。しかし、どうしても人間は約束を破ってしまうことがあります。明日一緒に遊ぼうと約束していても、急に風邪をひいてしまって熱が出てしまったら、約束を破ってもお休みしないといけません。うっかりしていて同時に別々の約束をしていることもあります。そうなったら、ちゃんと謝ってどちらか一方の約束を破ってキャンセルしないといけません。でも、神さまは絶対に約束を破りません。神さまがあなたを愛しますと言ったら、何が何でも神さまはあなたを愛します。神さまの姿は見えないし、声も聞こえないので、本当に神さまが約束を守ってくれるのかどうか、不安になったり分からなくなったりすることもありますが、神さまは私たちに思いもつかない方法で約束を果たしてくれます。どんな時にも神さまは私を愛しているという約束を破らないと信じることができたら、どんな時にも生きる勇気が湧いてきます。
(執筆: 多田哲牧師)
*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
旧版(1987年版)109番「ふねがきます」、改訂版68番「かいばおけにねむる」。
<用意するもの>
色画用紙、折り紙やシールなど飾りになるもの、色ペン、クレヨン等
・画用紙を見開きタイプやポストカードタイプに切っておく。
・好きなカードを選んでオリジナルのクリスマスカードを作る。
出来上がったカードは、友達や家族など大切な人に渡そう。
人を信頼できますか?
約束を破られた時、どんな気持ちになりますか?
自分が約束を破った時、どうしますか?