・律法学者は聖書の専門家で、今でいう牧師さんや神学の先生のような役割以外にも、コミュニティーの裁判官や民生委員さんのような役割もあったで。トラブルや困りごとも聖書の数か所の規定を根拠にして指導や裁定をすることもある
・割合を考える「大切な仕事だ。つまり、宗教家だけでなく司法的な仕事もあったのだ。しかし、律法の知識と厳格な遵守を重視するあまり、その律法の精神を失いがちになり、自分たちの権威を誇示するようになり、人々にそれを要求するが、自分たちはどうか?という視点がなくなっていった。だから、イエス様から責められることになった。
・1デナリオンが労働者の一日の賃金といわれていますから、今年の日本の東京の最低賃金で計算すると1,113 円×8 時間で8,904 円ほどになります。2 レプトン・つまり1 クアドランスはその1/64 で139 円となるでしょうか。
・神様への献金は、金額ではない。自分に与えられた物のどれだけの割合かが大切。礼拝の献金の祈りでは、「与えられたすべてのものに感謝をして、その一部をお返しします。神様と人々のために使ってください」と祈る。
・2 レプトン=1 クァドランス、1 クァドランス=1 アスの1/4、1 デナリオン=16 アス、したがって1 クァドランス=1 デナリオンの1/64
・聖書の通貨の換算は、ギリシャとローマのそれぞれの通貨の単位や硬貨とそれぞれの交換比率(レート)に依存し、大変ややこしいものです。ローマの通貨でデナリオンが銀貨でアス(アサリオン)が銅貨でした。クアドランスは古代ローマの通貨で、1 アスの1/4 です。レプトンはギリシャの最小単位の銅貨です。
・クアドランスはクォーターという言葉を思い出しますね。実はクアドランス(Quadrans)は、ラテン語で『4分の1』を意味する『クアットゥオル(quattuor)』に由来し、クォーター(4 分の1)の意味を持つ言葉です。
・割合を考えるときに使う言葉の「パーセント」は、「パー(per)」と「セント(cent)」の複合語で、「per」は「~に対して」、「cent」はラテン語の「centum(100)」に由来します。つまり、「パーセント」は「100 に対して(割合)」という意味です。セントやセンターボという小銭は1 ドルや1 ペソの1/00 だという事も合点がいきますね。