・マルコによる福音書は、「神の子イエス・キリストの福音の初め」とはじまる。そしてここでは、イエスご自身が公の伝道(宣教)活動をはじめることが書かれているが、その内容は「神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい」というものであった。
・イエスが洗礼を受けたとき、「あなたはわたしの愛する子」という声が天から聞こえた。これは、神がイエスに語りかけた言葉であるが、私たちもまた、洗礼を通してイエス・キリストに結ばれ、神がイエスに語ったこの言葉を自分のこととして聞くのである。また、まだ洗礼を受けていない者に対しても、神は「あなたはわたしの愛する子」なのだと知ってほしいと思っている。
・イエスの十字架での死をその頂点とする四旬節は、「悔い改め」がそのテーマとなっている。それはつまりは、私たちが罪人であり、神の一方的で、すべてを成し遂げてくださる業をなくしては、決して救われることがないのだということである。