TNG The Next Generation

2016年10月9日 聖霊降臨後第21主日

福音書 ルカ17:11-19
第一の日課 列王記下5:1-14
第二の日課 Ⅱテモテ2:8-13

今週の聖句

「立ち上がって、行きなさい。あなたの信仰があなたを救った。」
ルカによる福音書17:19

ねらい

・「ハンセン病」について知る。

・「清くされる(病気が治る)」ことと「救われる」ことの違いを考える。

説教作成のヒント

・「清くされる(病気が治る)」ことと「救われる」ことの違いを考える。

・「知る」は直訳では「見る、わかる」となる。

豆知識

・らい予防法について、日本のハンセン病についてはhttp://www.hansen-dis.jp/

・説教では触れなかったが、ユダヤ社会では共にいることのなかったユダヤ人とサマリア人が、重い皮膚病にかかった者どうしで共に行動していた点に注目すると、新たな視点で物語を取り上げることができる。

説教

日本には昔「らい予防法」とう法律がありました。「らい」というのは昔の病気の名前で、今はハンセン病と言われています。この病気は「らい菌」という細菌が体に入って起こる病気で、体が弱かったり、栄養がじゅぶんに取れてない人がかかりやすく、日本でかかっている人は今はもういないのですが、もしかかってしまって、薬をのまずにほったらしておくと、顔や手や足の皮膚が固くなり、時には皮膚が死んでしまい、指と指の間がふさがってしまったり、目が見えなくなったりしてしまう重い病気です。今では薬で治るのですが、まだこの病気がよくわかっていない時代、人から人へ移るおそろしい病気だとされ、この病気にかかった人は「隔離療養所」に無理やり入れてしまい、家族や社会と切り離してしまおうという法律が「らい予防法」という法律でした。この病気にかかった人は全国で20くらいあった専門の病院に入れられて一歩も外にでることが出来ませんでした、お墓も病院の中でした。この病気にかかった人の家族も周りの人からいじめられたり仲間外れにされたりしました。その人を死んだことにした家族もありました。とってもひどいことです。そんな法律が「らい予防法」が亡くなったのは実は今から20年前、1996年のことです。

私たちの国でもたった20年前までそんな法律があったのですから、今から2000年前のイエス様の時代にハンセン病にかかった人や、その家族もとっても大変な毎日を送っていたのではないかと想像します。

そうです、今日の聖書に登場する「重い皮膚病にかかった人たち」の「重い皮膚病」が「ハンセン病」のことだと言われているのです。この人たちはもしかすると「染るといけないから」と、人の近くに行って話すことが禁じられていたのかもしれません、また住む場所も村の外か、隅のほうだったかもしれません。祭司が治ったと認めてくれなければ人のそばに行くことが認められていなかったと言われています。だから遠くの方からイエス様に向かって「どうかわたしたちを憐れんでください」と叫んだのです。「憐れんでください」とは、神さまに対して使う言葉で、痛みや苦しみ、悩みなどを持つ人や国のそんなつらい状態を良くしてください、という心の底からの願いです。

イエスさまはそんな彼らに「よしわかった、私にまかせなさい。あなたがたを治してあげよう」とは言いませんでした、ただ一言「祭司たちのところに行って、体を見せなさい」と言われました。そういわれた10人は、この人なら私たちを憐れんでくれるのではないかと思っていたので、言われたとおりに祭司たちのところに向かいました。すると行く途中で病気が良くなっているのに気づきました。病気が治ったのは10人全員です。でもイエスさまのところに戻ってきて「ありがとう」を言ったのはたった一人でした。イエスさまは他の人はどうしたのか?なぜ戻ってこないか?と言い、最後に戻ってきた人に「立ち上がって、行きなさい。あなたの信仰があなたを救った。」と言われました。

「清くされた」のは10人ですが、「救われた」のは1人です。病気が治るということと、病気をなおしてくださった神さまが一緒にいてくださるということに気づくこととは違うのです。もちろんどっちもうれしいことですが、イエスさまがいつも一緒にいてくれるという喜びにまさる喜びはないのです。

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

□51番 「わたしはしゅのこどもです」

□改訂123番 「わたしは主のこどもです」

話してみよう

・他人に対して、神様に対してどのようなとき感謝していますか?

・信仰と感謝にどんな関係があるのでしょうか?

・今までに、人から感謝されたことはありますか?その時、どう感じましたか?

やってみよう

☆「赦された時のうれしい気持ちを表そう」

<準備>

こどもさんびか2の85番を歌う。

<活動>

赦された時、どんな気持ちになるか一人ひとりに聞く。

嬉しい、ニコニコしちゃう、幸せ、気分が明るくなる・・など皆で分かち合う。

その気持ちを体でどう表せるか、考えます。

バンザーイ!思い切りジャンプ!スキップしてランラン♪ギャロップなどが出たら、嬉しい気持ちを表して、歌いながら体を動かそう!

♪かみさまに かんしゃしましょう(ジャンプジャンプ)

ハレルヤ ハレルヤ ハレルヤ(ギャロップギャロップ)

かみさまは よいものを くださった(バンザイバンザイ)

ハレルヤ ハレルヤ ハレルヤ(スキップスキップ)

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