・教会の暦では「降誕後主日」だが、日本の慣わしではクリスマスが終わり、一年の最後の日曜日を迎える。今年を振り返り、私たちが経験した不条理の中にこそ、主が共におられることを想いたい。
・聖句の恐ろしい描写を強調しすぎることのないようにしたい。
・とってもかなしいときに一緒にいてくださるイエス様。それを思わされた出来事を、説教者の経験などを通し、子どもたちと共に考える姿勢が大切だろう。
・『苦しみ』(ドロテー・ゼレ著/新教出版社)において、第二次世界大戦中のユダヤ人強制収容所の話が描かれている。収容所生活に耐え切れず脱走を図る子どもたちが捕まり、見せしめのため全員一列に並ばされ、列の端から番号を言うように命じられて5番目ごとに銃殺される。ゼレはこのような状況で「神は全能」、「神は愛」ということは通用しないと述べる。もし神がいるとすれば、その神は5番目ごとに銃殺される子どもと共に銃殺される神だ、という。「共に苦しむ神」という聖書の神概念の一つである。