TNG The Next Generation

2011年1月2日 顕現主日

福音書 マタイ2:1-12
第一の日課 イザヤ60:1-6
第二の日課 エフェソ3:1-12

今週の聖句

「学者たちはその星を見て喜びにあふれた。」
マタイによる福音書 2 章10 節

ねらい

①イエス様の誕生を喜んだのはイスラエルの民ではなく、東方から来た占星術の学者であった。真の喜びを受けとめることができる心を整えるようにしたい。

②最も貧しく小さな存在として顕現されたイエス様が真の王であった。わたしたちの周りで小さくされている者と共にイエス様がおられることを覚えたい。

③占星術の学者たちは夢のお告げ通り、ヘロデの所に行かず、帰りました。人間の声と神さまの声、どちらに従うべきかは明白である。

説教作成のヒント

・東方から来た占星術の学者がヘロデ王に会った時、不安に思ったのは、ヘロデ王だけではなく、エルサレムの人々、皆でした。宿屋(客間)に居場所がなかったように、イエス様、救い主を受け入れる場所が人々の心になかったことを示しています。

・しかし、人々の思いと神さまの思いは違い、たとえ、人々が望まなくても、最も必要な場所に救い主が与えられます。それはベツレヘムが最も小さくされた場所だったからです。

・東方の占星術の学者の旅は楽なものではありませんでした。何千キロという旅でしたが、彼らは神さまの導き、恵みを信じました。信じる者に神さまのみわざは明らかにされるのです。

豆知識

・ベツレヘムは「パンの家」という意味。出エジプトや旧約聖書で、民はしばしば飢饉を経験している。その時に神さまの助けがあったのはこの町。人々が愛する町でもある。

・黄金はこの世界での富、乳香は礼拝を司る者の証し、没薬は薬であり、死んだ後の処理用の薬。三つには意味があり、イエス様の十字架はこの時から暗示されているのです。

説教

今日は顕現主日、公現主日と言う日です。顕現とは広く現される、はっきりと現わされるという意味で、神のみ子として生まれたイエス様が、公に異邦人に対しても救い主として現れたことを意味しています。すべての人にイエス様が与えられたこと、神さまがお送りくださったことを覚えるのがこの顕現主日です。

イエス様がお生まれになった後、羊飼いたちがイエス様に会いに来たことは聞いたことがあるでしょう。他にも来た人がいました。それは東の方からの占星術の学者たちでした。この人たちは救い主、王様がお生まれになったことを知って、その人に会いに来ました。新しい王様ですからどこに生まれたと思うでしょうか。もちろん、王様の住む宮殿に生まれたと信じて、学者たちはヘロデ王の所に行って、聞きます。「新しい王様はどこですか?」と。もちろんヘロデ王は不安でした。自分以外の王様が生まれたら自分は王様ではなくなってしまうからです。でも、ヘロデ王だけではなく、イスラエルの人も本当は救い主なんか来なくていいと思っていました。苦労はあるけれども、ちょっとだけ楽しい今の生活のままがよかったのです。

学者たちは宮殿では救い主にお会い出来ず、また旅をします。どこに行っていいか分からない旅です。飛行機も電車もなく、らくだに乗っての旅です。エルサレムからベツレヘム、そしてナザレへは直線でも二〇〇キロ近い距離です。本当に困難な旅で、何度も帰ろうと思ったかもしれません。それでもどうしても救い主にお会いしたい。その思いだけが強かったのです。そんな思いをもった人を神さまは決して見捨てられません。星が先立って進み、ついに幼子のいる場所に止まったのです。不思議な出来事ですが、それが神さまのみわざです。学者たちはその星を見て、困難の中にあっても、また必要な時に導いてくださる神さまの導きと奇跡的な助けに喜びに溢れて、幼子に出会うことができました。そして、学者たちは黄金、乳香、没薬を献げます。彼らにとっては高価なものであり、手放したくないものであったと思います。しかし、彼らはそれを献げ、自分を飾っていたものを捨て去り、この救い主に、神さまに従って歩む生き方を選び取ったのです。彼らが贈り物を献げたということは裸の自分になるということだったのです。それほど救い主に会うことは喜びです。

小さな赤ちゃんのイエス様に王様としての姿を学者たちは見ました。お金持ちでも力持ちでもなく、神さまがお与えになったこの方こそ、平和の王様なのだと。神さまは一番小さい者と共にいてくださる方です。そして、世界中の人に今、救い主がお生まれになったことを教えてくれています。こうして、東方の学者たちのおかげで広く救い主の誕生は知らされました。最後に彼らは夢で聞いた神さまの言葉に従ってヘロデ王の所に帰りませんでした。最後まで神さまのことばに忠実だったのです。イエス

・キリストの光が全世界へと輝かされていくために学者たちは用いられました。わたしたちも今、この喜びを伝える者です。神さまの言葉と導きに信頼して、毎日を歩んでいきましょう。その時、必ず神さまは救いと導きの星をもってわたしたちを愛してくださいます。

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

□21番 「とおくのひがしから」

□改訂78番 「とおくのひがしから」

やってみよう

☆1番大切なものをイエス様にお捧げしよう

<用意するもの>

色画用紙・白画用紙など

・3人の博士たちは、それぞれ1番大切なものをイエス様にプレゼントしました。みんなもイエス様へのプレゼントを考えてみましょう。(物でなく、心のこもったもの、自分たちにできることなど、考えてみましょう。)

・入手できれば、「クリスマスのおくりもの」コルネリス・ウィルクスハウス作 講談社を読んでみましょう。

・色画用紙をハート型に切ります。白画用紙は少し小さめにハート形を切ります。

・白画用紙にそれぞれのプレゼントをかきましょう。

・大きめの紙にみんなの書いたハートを貼ってもいいですね。

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