イエスさまを直接裏切った弟子たちが、本当の意味で「ゆるされる」ためには、それは再びイエスさまに出会うことでしかできないことでした。イエスさまは、神さまにゆるされるはずがないと思い込んでいる弟子たち、そして私たちのために復活してくださったのです。
イエスさまの復活という出来事は、子どもたけでなく、大人である私たちにとっても不思議な出来事ですし、にわかに信じられない出来事です。だからイエスさまが復活されたのは、何のためなのかという視点でお話を組み立てることが大切だと思います。
・マルコによる福音書は16章の8節が終わりだったと考えられています。となりますと、8節では婦人たちが「震え上がり、正気を失った」という言葉が福音書の最後の言葉となり、いわばイエスさまの復活をマルコはこのように描いたということになります。だからイエスさまの復活は、「震えが上がり、正気を失う」ほど私たちには信じがたく、驚くべきことだということになります。また、出来事が弟子たちではなく、婦人たちに伝えられたことも印象的です。
・もう一つは、7節で天使が『あの方は、あなたがたより先にガリラヤへ行かれる。かねて言われたとおり、そこでお目にかかれる』と。」婦人たちに告げるのも印象的です。弟子たちは、イエスさまと最初に出会ったガリラヤで復活されたイエスさまと再会します。この再会によって弟子たちは、ふたたびイエスさまに従う者とされていきます。