TNG The Next Generation

2021年9月19日 聖霊降臨後第17主日

福音書 マコ9:30~37
第一の日課 エレ11:18~20
第二の日課 ヤコ3:13~4:3, 7~8a

今週の聖句

「いちばん先になりたい者は、すべての人の後になり、すべての人に仕える者になりなさい。」
マルコによる福音書9章35節

ねらい

「比べ合っていた弟子たち」におっしゃったイエスさまのお言葉。イエスさまからご覧になれば、みな、愛すべきひとりひとり。「だれひとり、この愛から漏れる人はいないよ」という思いを抱きながら、イエスさまは、弟子たちが「比べ合う」姿を御覧になっておられたでしょう。

愛するひとりひとりのために、イエスさまは苦難を負ってくださった御方。私たちも、互いに助け合い、愛し合って、生きる群れでありたい。

説教作成のヒント

子どもたちも、日常的に比べ合い、また、心の中で、「おれがいちばん・・・」と思う心を持っているだろう。ライバル同士が、競い合って高め合うことなどは、良いことであるし、また誰かの善い行いを見て、見習って、真似をして、ということもいいこと。

でも、ひとりの存在として、「だれがいちばん・・・・」ということはなく、神さまの愛は、等しく降り注がれていることを伝えたい。

豆知識

今回の「だれがいちばんえらいか」という、弟子たちの中に起こった議論は、マタイ(18章)にもルカ(9章)にも記されている。三者を比べてみると、マルコの特徴は、この話が「受難予告」との関連で話されていること、また「進みゆく道の途中」で、イエスが弟子たちにこの問いを投げられたところにある。その「道」とは、十字架に向かう道である。私たちを愛し抜く、救い主の道である。その道の途中で、この会話が行われたことを告げる、マルコの意図を受け止めたい。

説教

「ぼくは走るのが一番速い!」

「わたしは英語の勉強、誰にも負けない。」

「わたしはいちばん背が高い。」

「ぼくは、いちばん・・・・」

私たちは、よく、こうやって、誰かと比べて、「自分がいちばん・・・」とか、「だれだれちゃんがいちばん・・・・」と言うことがあります。一所懸命、がんばって一番になったり、優勝したり。それは、とってもすごいことです。また、だれかと競争して、どっちもすごく上手になっていく、というのも素敵なことです。

でも、いつもそう考えてばかりいると、いつの間にか、「では、だれがいちばんえらいのかな」「わたしは、いちばんではないかもしれないけど、まあ、あの人よりはましだ」なんて、考えてしまうかもしれません。

イエスさまのお弟子さんたちも、実は、「私たちの中で、だれがいちばんえらいか」と言い合っていたようです。イエスさまのお弟子さん、全部で、12人いましたよね。この人が、いちばんえらい、この人が2番目に偉い、・・・そして、最後は、この人。この最後の人は、ダメな人だ、、・・・ってなったらさびしいな、って思います。

確かに、私たちはみんな違います。背の高さも違うし、顔も違うし、運動が得意な人もいるし、絵を描くのがうまい人もいるし、へたな人もいるし、歌が上手な人もいるし、勉強がきらいなひともいる。いろいろ違うよね。

でも、ひとつだけ、同じことがあります。それは、神さまは、みんなひとりひとりを同じように愛してくださっているということ。

私たちはみんな、神さまの大事な子どもだっていうこと。これは比べられません。みんな同じです。

きょうのお言葉、それは、「いちばん先になりたい者は、すべての人の後になり、すべての人に仕える者になりなさい。」というものでした。それは、「だれがいちばんえらいのかな」と話し合っていたお弟子さんたちに、みんな神さまの大事な子どもたち。お互いに、助け合って、支え合って生きるのですよ」と教えられた言葉でした。

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

旧版(1987年版)48番「こどもをまねく」、改訂版5番「こどもをまねく」。

やってみよう

☆「一番の者が後ろになる」じゃんけんゲーム

はじめはひとりずつスタートして歌いながら辺りを移動し、歌が終わったところで近くの人とじゃんけんをします。一般的には負けたら勝ったひとの後ろに付きますが、ここでは負けたひとが先頭になり、最後に一本の電車になるまでじゃんけんを繰り返します。

歌は「じゃんけん電車」、「貨物れっしゃ」などがあります。「線路はつづくよどこまでも」も良いでしょう。大人も入って、できるだけたくさんで遊ぶと楽しいと思います。一番先頭になるのは誰でしょう?

はなしてみよう

あかちゃんは生まれた後、となりの赤ちゃんを見て、「ぼくのほうが、おおきななきごえだぞ。へへへ」と思ったりはしません。みんな、ひとりひとり、一所懸命、泣いて、一所懸命、生きています。でも、その赤ちゃんを見ながら、大人の中には、「うちのこのほうがかわいい」「あっちのこどもよりも、うちのこどものほうが、体重も大きい」なんて、比べていることがあります。

みんな、あかちゃんのときは、比べなかったのに、いつの間にか、だんだん周りの人と、自分を比べるようになりました。・・・・どうして比べてしまうのでしょうね?

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