今日から、待降節です。教会は少し雰囲気が変わりましたし、ろうそくが4本（教会によっては4本＋真ん中の一本）立てられた、特別の飾りもありますね。そのうち1本に、今日は火をともします。これから毎週、一本ずつ火のついたろうそくが増えていきます。全部のろうそくに火がついたら、皆が楽しみにしているクリスマスです。これからみんなで、クリスマスまでカウントダウンをしていきましょう。

クリスマスまでに、皆さんはどんな準備をしていきますか。クリスマスツリーを飾る？プレゼントの準備？クリスマスケーキの注文？楽しみに待つことは、とても大切なことですね。

もうひとつ、忘れてはいけない準備があります。私たちの心に、イエス様をお迎えする準備をすることです。今日読んでいただいた聖書では、イエスさまが、小さなロバの子にまたがって、エルサレムという町に入っていかれましたね。そして大勢の人が、イエス様が来られるのを喜んでお迎えしました。わたしたちも同じように、イエス様をお迎えする準備をしましょう。でも、どうやって準備をしたらいいのでしょう。そんなことを言っても、イエス様はもう2000年前に生まれていらっしゃるじゃないか、という人もいるかもしれませんね。

わたしたちがお祝いするイエス様のお誕生は、確かに2000年前に起こった出来事です。でもそれだけではなくて、いま、わたしたちがクリスマスをお祝いするということは、わたしたちの心の中に、イエス様に生まれていただく、ということでもあるのですよ。

ある人は、自分の心の中に、王様が座るような立派な王座があるのを想像しましょう、と言いました。それは、自分の心の王様が座る王座です。だいたい、自分の心の王様は自分ですから、その王座には自分が座っています。そして、自分がしたいようにします。もちろんよいときもありますけれど、ときどきわがままを言ったりもします。ときどき、そこに悪い心が座ります。そうすると、誰かに意地悪をしてしまったり、人を悲しませるようなことをしてしまったりします。

イエス様を迎える準備とは、その王座にイエス様に座っていただくように場所をつくる、ということです。本当なら自分の王様は自分でいたいのですけれど、それをちょっと譲って、イエス様に座っていただく。イエス様に、わたしの心の王様になっていただくように、イエス様をお迎えするのです。これから4週間、わたしたちの心の中に、イエス様に生まれていただく準備をしていきましょう。