①「人はパンだけで生きるものではない」。神は私たちに必要なものをすべて備えてくださっている。主イエス・キリストが私たちに語ってくださったみ言葉に励まされ、慰められて生かされていることを知る者でありたい。
②主イエスは、ご自分のために奇蹟をなさったり、この地上での栄光を求めることはなさらなかった。「“霊”に導かれて」とあるように、神のご意志とご計画により、救い主なるお方が悪魔の誘惑を受けられ、それに対して勝利をおさめられたのは、私たちの救いのためだったのである。
・四旬節の慎みの時期に、主の四十日の厳しい断食と荒れ野の誘惑のテキストを学ぶ。第2の誘惑では聖書のことばをたくみにすり替えて、悪魔は主イエスにささやく。悪魔が引用したのは詩編91:11-12、のみ言葉であるが、「あなたの道のどこにおいても」というフレーズを省略している。ちょうど、創世記3:1で蛇がエバに対して、主なる神の言葉を少しだけ巧みに言い換えて誘惑したのと同じである。聖書をその脈略にそって学ぶことをせず、人間の勝手な形で自分の都合のよいように解釈してしまう危険性に心しなければならない。
・今はないエルサレム神殿の壮麗さをコンピュター・グラフィックで再現したテレビ番組を御覧になった方もあると思う。現在、死海写本館で有名なエルサレムのイスラエル博物館の敷地内に、小学校のグランドぐらいの広さの場所に「神殿を含む旧市街」の何分の一かの復元模型が展示されている。ソロモンが建てた神殿の高さ(列王上6:2)は30アンマ(約13.5メートル)で、現在の4~5階建てのビルの高さに相当する。