TNG The Next Generation

2011年1月30日 顕現節第4主日

福音書 マタイ5:13-16
第一の日課 イザヤ58:1-10
第二の日課 Ⅰコリント2:1-5

今週の聖句

「あなたがたの光を人々の前に輝かしなさい。」
マタイによる福音書5章16節

ねらい

①「山上の説教」の中で、冒頭の「八つの幸い」に続いて語られることばです。イエス様はガリラヤの丘の上で、群集と弟子たちに向けてこれらのことばを語られました。もちろん特定の弟子だけでなく、「いろいろな病気や苦しみに悩む者」であった群集もこのことばを聞いていたのです。それゆえ、すべての人が「地の塩である」「世の光である」と断言されるのです。

②山上の説教にはたくさんの命令があります。その中には非常に厳しく、人間には実行困難と感じられるようなものも少なくありません。だからこそ、そのすべてに先立って「福音」があることは大切です。「神はあなたを地の塩、世の光と見ていてくださる。だから~」。その後にどのような生き方をするのかが問われてきます。

③「おまえはダメだ」「おまえなんかいてもいなくてもいい」「おまえがどうなろうが関係ない」そういうメッセージが、わたしたちの社会の中で、職場や学校で、もしかしたら夫婦や親子の間でさえ飛び交っている現実があります。その人間の愚かな目に対してイエス様は「神さまから見れば、無条件に、あなたがたの一人一人がかけがえのない大切な塩であり、すばらしい光なのだ」とはっきりと言われます。かけがえのない存在であることを伝えたいと思います。

説教作成のヒント

・塩は食べ物に味付けをするだけでなく、腐敗を防ぐ大切なものだと受け取るものです。その塩が塩気がなくなることはありえないことです。13節のイエス様のことばは、「塩が塩味を失うことはないはずだ」ということを強調しています。

・光と言われますが、わたしが光るのではなく、イエス様が輝き、わたしはそれを反射する者に過ぎません。イエス様が太陽であり、わたしは月。それがキリスト者の生き方です。

豆知識

・16節の「立派な」は、直訳では単に「良い」(「美しい、役に立つ」という意味)です。あがめられるは直訳では「栄光を与えられる」です。神さまが褒め称えられることが私たちの喜びです。

説教

今日はイエス様が突然こんなことを言いました。「あなたがたは地の塩である」。「あなたがたは世の光である」と。塩は食べ物に味付けをするためのものです。他には食べ物が腐らない様にもしてくれます。お漬け物などがそうですね。でも、お料理をする時に気をつけなくてはならないのは塩を入れすぎると美味しい料理ができません。とっても塩辛くて食べられないものになってしまいます。「あなたがたは地の塩となりなさい」とイエス様は言われるのではないので、今、わたしたちは地の塩です。みんな違う味をもっています。でも、それが全部あわさったらどうなるでしょうか。ものすごい味になってきっと食べられません。だから、大事なことは、塩がその姿を失って、とけ込んで、その味を発揮していくように、わたしたちは自分をそのまま用いて味付けしていくのではなく、隣り人と共に生きる、仕えることは自分を溶かしていくことにあるのです。溶け合った塩が交ざり合うように姿は見えなくても他人のために働くことが地の塩の役目なのです。

また、イエス様は「あなたがたは世の光」と言われます。ここでも「あなたがたは世の光になりなさい」とは言われません。もう光としてわたしたちは歩んでいるのです。でも、イエス様の言われる光は、わたしたちが輝くのはこの電球のようなものとは違います。皆さんはお月様が輝いているのを見たことがあると思います。夜には闇夜に光を与えてくれます。でも、お月様は電球のように、自分で光っているのではないのです。太陽が光って、その光を反射しているだけです。鏡に光を当てると遠くにその光を届けられるのと同じです。だから、わたしたちも自分が光り輝くのではなく、イエス様ご自身が光っておられるのを反射するものに過ぎません。反射するにはちゃんと綺麗になっていないとできません。だから、イエス様は自分自身を整えて光を人々の前に輝かしなさいと言われます。そして、光は明るさだけではなく、温かさもくれます。目の見えない人にも温かさというプレゼントをわたしたちはできるのです。

わたしたちは自分が地の塩だろうか、世の光だろうかと悩ことがあるかもしれません。良いところもあり、欠点も失敗もあるからです。でも、そのあなたがかけがえのない地の塩であり、世の光だとイエス様は言われるのです。神さまから見れば、無条件に、あなたがた一人一人がかけがえのない大切な塩であり、すばらしい光なのだと今日、おっしゃってくださっていることに感謝しましょう。

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

□129番 「どんどこどんどこ」

□改訂106番 「どんどこどんどこ」

やってみよう

☆キャンドルを作ろう

<用意するもの>

古いろうそく(牧師先生に聞いてみてね)・おなべ(100均にもあるよ)・紙コップ・古いクレヨン(色付け用)・おたま・わりばし・セロテープ・ハサミ・カッター

①紙コップに好きな色のクレヨンを削って入れます。(紙コップ1つにつき1色)

②古いろうそくを鍋に入れて、温め、溶けてきたらひも(ろうそくの芯)を取りだす。

③わりばしの中央に、さっき取り出したひもを挟む。(タコ糸を使っても良いです)

④①とは別の紙コップの中央にひもを付けたわりばしを置き、固定するためにセロテープで軽く止める。(このひもがろうそくの芯になるので、なるべく真ん中にくるようにします)※芯をきっちり真ん中にしたい場合は、紙コップの底に穴を開けて、ひもを通しセロテープで止めておくとよいです。また、紙コップに切り込みを入れて、わりばしを固定することもできます。

⑤クレヨンを削った紙コップに、ロウを流し込み色を付け、わりばしを付けた紙コップに入れます。(少し固まってきたら、違う色のロウを入れるとカラフルになります。)

⑤ロウが固まったらできあがり。冷蔵庫に入れると速く固まります。

※仕上げにアロマオイル(100均可)を2,3滴たらすと良い香りのアロマキャンドルになります。

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