・中心の聖句は、27節「敵を愛し、あなたがたを憎む者に親切にしなさい。」と
35節「あなたがたは敵を愛しなさい。」 イエスさまが言った「愛する」ということは、人道的な要求(漠然とした、人の生きる道)ではなくて、神の愛に基づく要請(神様から見て、人間に守ってほしい生き方。)
・罪深い人間にとって、「敵まで愛すること」はとても難しいこと。しかし、イエスさまの導き(イエスさまに従って、冷静に自分を見つめ、相手のことを理解するようになると、少しでも愛することが可能になる)を求めることが大切。
・もし相手に理不尽なことをされても、「無抵抗であること」を、イエスさまは導いているが、これもとても難しいことだが、「憎しみの連鎖」に繋がらないようにする愛の最高の道筋。
・31節「人にしてもらいたいと思うことを、人にもしなさい。」は、聖書のみことばの中で「黄金律」と言えるほど、大切な素晴らしい言葉です。人間が健全な人間関係を作るために必要なことです。愛に満ちた人間同士の関わりのありかたです。
・聖書の中で、「よきサマリヤ人」のお話は、本日の教えが実行されたお話です。
(ルカによる福音書10章25~37節)
アメリカでのお話です。昔、「奴隷制度」があり、「黒人は白人よりおとっている」と考えられていて、白人は立派な家に住み、ほとんどの黒人は貧しい場所で暮らさなければなりませんでした。昔からはげしい差別があったのです。マルティン・ルーサー・キングさんは、このような差別とたたかった、黒人の牧師です。キング牧師は「敵を愛しなさい。」というイエスさまの教えに従い、人々にこう言いました。「白人を憎んだり、しかえしをしてはいけません。ただ、どんなにおどされても、おそれずに正しいことを訴えるのです。」
そして、町の黒人たちと団結して、「黒人を差別しているバスに乗らない」という運動をはじめました。バスには白人のための席が決まっていて、黒人は後ろの方の席にしか座れず、白人の席がなくなれば、席をゆずらないといけなかったのです。これに抗議しました。
夏の暑い日も、冬の寒い日も、雨の日も風の日も、バスに乗らずに歩き続けたのです。とうとう、この運動は新聞やテレビで、伝えられ、世界の人々が、黒人に対する差別の問題を考えるようになり、裁判所が「バスの中で差別をしてはいけない」という命令を出して、運動から約1年、ついに黒人と白人が、バスで一緒の席に座れるようになったのです。
このことは、アメリカ中の黒人たちに勇気と希望を与えました。キング牧師は皆と神様に祈り、どんなひどい目にあっても、「けして仕返しをしない」ことを話しました。多くの白人たちは、差別が間違っていることに気づきました。
けれども悲しいことに、自分たちの差別の間違いを認めない人はキング牧師を憎みました。1968年キング牧師はピストルで撃たれて亡くなりました。キング牧師は、すべての黒人の自由のために、命をかけてたたかったのです。暴力で仕返しするのでなく、敵を赦し、正しいことを訴える愛の力です。
(執筆: 内藤文子牧師)
*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
旧版(1987年版)3番「きよいあさあけて」、改訂版125番「イェス,イェス」。
なかなか 愛 をどうやって伝えればいいのか分からなかったり、恥ずかしかったりと難しいですが、可愛いハートのクッキーを渡して日頃の感謝を伝えませんか?
<材料>クッキーの材料、ハートの形のクッキー型、チョコペン、ラッピング用品など
①みんなでクッキーを作りましょう。その時、ハートの形のクッキー型を使って、くりぬきます。
②クッキーが焼けたら、チョコペンで“ 愛 ”や“ LOVE ”、“ ❤ ”などを書いてみましょう。
③そのクッキーをラッピング用品で飾って、教会の方々や家族、お友だちにプレゼントしましょう。
ラッピングのとき、聖書箇所の「敵を愛しなさい」を紙に書いて添えてもいいですね。
・あなたは、毎日の生活の中で、誰かに「愛されている」「大切にされている」と感じることがありますか?
・あなたは、毎日の生活の中で、誰かを「大切にしたい」「優しくしてあげたい」と思うことがありますか?