● 自分自身の内に信仰を持ちなさい。
● 敵味方の区別ではなく、兄弟・隣人になる姿勢を保ち続ける。
● 兄弟に対して、つまずきとなるような言動や行為を慎む。
「むしろ、つまずきとなるものや、妨げとなるものを、兄弟の前におかないように決心しなさい。」(ローマ14:13)
● 自分たちに従わず仲間に加わらない人に対して、弟子のヨハネは敵味方の区別をしてしまう。一方、イエスさまは、逆らわない者は味方として、その人の自由を尊重し、隣人になろうとする扉を開いて、待っていてくださる。
● 「片方の手」「片方の足」「片方の目」がつまずかせるなら、切り捨ててしまいなさい。肉の処断によって霊の命を救う。「キリスト・イエスのものとなった人たちは、肉を欲情や欲望もろとも十字架につけてしまったのです。」(ガラテヤ5:24)。
● 「火で塩味を付けられる」とは、精錬の炎によって不純物が取り除かれ、魂が練り清められること。信仰を得る。
● 「互いに平和に過ごしなさい」、悪に悪を返さず善を行い、悪に打ち勝って平和の内に留まり続ける。
「悪に負けることなく、善をもって悪に勝ちなさい。」(ローマ12:21)
「悪から遠ざかり、善を行い、平和を願って、これを追い求めよ。」(Ⅰペトロ3:11)
● ヌンの子ヨシュアも、宿営で預言状態となったエルダトとメダドをやめさせてくださいと、モーセに進言したが、それに対してモーセは「主の民すべてが預言者になればよいと切望しているのだ」と返答している。(民数記11:26-29)
● 地獄(ゲヘナ)は、ベン・ヒノムの谷(エルサレムの南に位置する)に由来するが、古代、モレク神に子どもを犠牲としてささげていた(列王記下23:10)。その後、不浄な汚物処理場として、動物や罪人の死体が焼かれるようになり、燃え盛る炎で焼かれ、うじによって消滅する、地獄の苦しみ。
● 塩は生命に欠かせないものであり、食物に味をつけ、腐敗を防ぐ。溶けると姿形は他の食材に浸透する、他者を生かす力でもある。
イエスさまは方々の町や村へ出かけて、病気の人を癒し、悪霊に苦しむ人をお救いくださいました。大勢の人々がイエスさまと弟子たちの働きを見て、すごいなぁと関心して宣教活動を手伝うようになりました。だんだんと弟子の数も増え、他にもイエスさまの働きを真似てみようと思った人がいたようです。
けれども、12弟子のヨハネさんが声をかけても、その人は仲間に加わろうとしませんでした。そこで、ヨハネさんは「イエスさまのお名前で働いちゃダメだ!」と言って、彼をやめさせようとしました。ヨハネさんは自分は正しいことをしている、イエスさまもきっとほめてくださるだろう、そう思って告げ口したのです。ところが、イエスさまは「やめさせてはならない」とおっしゃられました。「えっ、どうしてですか?」。
神は愛です。イエスさまは、「神の御心を行う人こそ、わたしの兄弟、姉妹、また母なのだ」(マルコ3:35)とも仰られています。この人は、イエスさまのお名前で悪霊を追い出し、苦しむ人を助けて、神さまと隣人に喜ばれることを行っています。自分たちに従うかどうかよりも大切なことは、神さまのみ心に適っているかどうかです。
「人は皆、火で塩味を付けられる。」、この火は聖霊の炎です。人は聖霊の注ぎを受けて、心の内に信仰を宿します。
「自分自身の内に塩を持ちなさい。」、この塩は信仰です。信仰は、その人の命を輝かせる力です。お野菜をゆでる時に、お塩を少し入れる、ほうれん草は色鮮やかに、ニンジンは甘味が増します。食材の味を引き立たせ料理をおいしくします。イエスさまは、心の内に宿る信仰こそ、人の命に欠かせない塩だと教えてくださいました。
信仰は兄弟に悪を行いません。そして、仲間かどうか、敵味方の区別よりも、誰が隣人になったと思うのか? ただ一杯の水を差し出す信仰を、イエスさまは喜んでくださるのです。自分自身の内に信仰を持ちなさい。そして、互いに平和に過ごしましょう。
(執筆: 小勝奈保子牧師)
*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
旧版(1987年版)123番「かなしいときにも」、改訂版34番「キリストのへいわ」。
「塩味を試してみよう」
用意するもの:塩、きゅうり(輪切りをしたもの)、皿
①2つの皿にきゅうりの輪切りを入れ、1皿には塩を入れ、もう1皿には塩を入れない。
②みんなで食べ比べてみる。
※時間に余裕があれば、枝豆を茹でるところから試してみても良い。
塩でもみ洗いをした後、塩が付いたまま茹でるものと、塩を洗い流して茹でるものの2通りを作る。
③塩味があった方がおいしいと感じる方が多いのではないでしょうか。
自分自身の内に塩を持つ存在になれたらいいですね。
● イエスさまは、両手両足両目がそろって、地獄に投げ込まれるよりも、片手片足片目になって、命に与る方がよい、神の国に入る方がよいと言われました。地獄はどんなところですか?神の国はどんなところですか?
● イエスさまは、小さな者をつまずかせてはいけません、と言われました。小さな者をつまずかせないためには、何に気をつけたらよいでしょう?