ペトロは信仰を告白して「あなたはメシアです。」と言いました。私たちも「十字架のイエスさまこそ、キリスト、私の救い主です。」と信仰を告白しましょう。
● イエスさまは第1回目の受難予告によって、まことのメシアを告げられます。ペトロはヒーローのような力強い英雄がメシアだと思って誤解をしていました。
● 人間の思いと神さまの思いとの違いとは? ペトロはどんなことを思ったのか、想像してみましょう。
● イエスさまは、何よりもまず神さまのことを思う、父のみ心を一番に考えていました。イエスさまは父なる神に従順に仕え、救いのご計画、神の子の使命、十字架を目指して歩まれるご覚悟でした。「へりくだって、死に至るまで、それも十字架の死に至るまで従順でした。」(フィリピ2:8)。
● 「代価」=罪の贖いの身代金として、メシアは子羊のように屠られるのが使命であり、それによって、私たち人間に救い、罪の赦しと永遠の命が与えられた。
● 十字架は、最も惨めな死刑の道具でした。ののしられ、つばをかけられ、ムチ打たれ、人々からも嫌悪された呪いの死です。
● 「メシア」は、「油注がれた者」の意味。ユダヤの人々は、メシア・救い主の到来を待ち望んでいた。
● 「長老、祭司長、律法学者」、この三者によって議会(サンヘドリン)の議員70人(長老24人、祭司24人、学者22人)は構成されていた。
● 「代価」として、イスカリオテのユダは、銀貨30枚を受け取りましたが、それは奴隷の代価でした。(マタイ26:15)
イエスさまは弟子たちに「あなたがたはわたしを何者だと言うのか。」とお尋ねになりました。ペトロは「あなたはメシアです。」と自信をもって答えました。メシアは油注がれた者の意味ですが、ギリシャ語でキリスト・救い主の意味です。ペトロさんは「あなたは救い主です。」とはっきりとそう言って信仰告白しました。
ところが、イエスさまは「メシアは、多くの苦しみを受け、長老、祭司長、律法学者たちから邪魔者にされて、殺され、三日の後に復活することになっている。」と言われました。お弟子さんたちはびっくりしました。なぜ、イエスさまは、死ぬなんて不吉なことを言われるのだろう。
ペトロはイエスさまをおいさめして「そんな弱音を言わないでください。みんなが心配するじゃないですか。イエスさまがそんな目に遭うわけがありません。私たちが側でお守りします」。イエスさまを励ますつもりだったのです。ところが、イエスさまから反対に怒られてしまいました。「サタン、引き下がれ!」。
ペトロはどうして怒られたのか? 自分でもさっぱり分かりません。
イエスさまは「あなたは神のことを思わず、人間のことを思っている。」と言われましたが、「神のことを思う」とは、父のみ心です。それは、イエスさまが十字架に架かり、すべての人々の罪を赦し、永遠の命をお与えになる、神さまの救いのご計画でした。
ペトロはイエスさまを心配してそう言ったのですが、どんなに親切な思いであっても、人間的な思いを捨てなければなりません。イエスさまの命の代価によって、私たちは神に買い取られ、神のもの、神の子たちとされること、それが父なる神さまの深い深い思い、イエスさまの深い深い愛でした。イエスさまは言われました。「わたしの後に従いたい者は、自分を捨て、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい。」。
最後にイエスさまの質問に私たちも答えましょう。「あなたがたはわたしを何者だと言うのか?」。さあ、みんなで一緒に「あなたはメシアです。」そうです、十字架のイエスさまこそ、キリスト、私たちの救い主です!
(執筆: 小勝奈保子牧師)
*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
旧版(1987年版)127番「イエスさまのじゅうじかを」、改訂版84番「イエスさまのじゅうじかを」。
「しおりを作ってみよう」
用意するもの:紙、ペン、シールやマスキングなど、ハサミ、リボン、ラミネートやブッカー
①イエス様に従う私たち。聖書の中から好きな聖句を探してみよう。
②その聖句と聖書個所を紙に書く。
③裏面には、シールやマスキングで飾り付けたり、絵を描く。
④ラミネートやブッカーをする。終わったら上部に穴をあける。
⑤穴にリボンを通したら完成。
● ペトロは、なぜ、イエスさまから怒られたのかな?
● 「人は、たとえ全世界を手に入れても、自分の命を失ったら、何の得があろうか。」自分の命を救うためには何が必要かな?