2024年7月14日 聖霊降臨後第8主日
マコ6:14〜29 アモ7:7〜15 エフェ1:3〜14

今週の聖句

「ヘロデが、ヨハネは正しい聖なる人であることを知って、・・・喜んで耳を傾けていた」
マルコによる福音書6章20節

ねらい

的外れな人の願い

私たちの心がつらくて痛むとき、イエスさまも一緒に心を痛めてくださることを伝える。

説教作成のヒント

1 この日の聖書だけでは、正直に言えば、救いようが見出せない箇所。(今の子どもたちは慣れているのかもしれないが、)残酷な描写、痛みを伴う表現などが登場する。「はなしてみよう」は、直後の箇所を念頭に置く。

2 イエスの評判を聞いたヘロデ王が、かつて自分が殺した洗礼者ヨハネを思い出す箇所。この日の箇所には、ヘロデが洗礼者ヨハネに対し、傾聴していたとある。

3 だがそのヘロデは一方で、娘と妻の願いによって尊敬していたヨハネの殺害を命令する。頭で理解していることがあっても、現実には行いが異なってくる「言行不一致」の姿を見出すことが出来る。

豆知識

1 聖書に出てくる「ヘロデ」とは、イエス・キリストが誕生した際に登場したヘロデ(マタイ2:1)の子ども。(「豆知識」とは言えませんが)

2 ヘロデは、兄フィリポの妻に熱を上げて、自分のものとしてしまった。

3 フィリポの妻がへロディア。踊りを踊ったのがその娘。

説教

1 転んだり、切ったりすると血が出てきます。すぐに直して欲しいから、体が赤い血を出しているんです。でも心が傷ついても、赤い血は出てきません。でも、心も体と同じように、大切にすることが大事だと思います。今日の聖書では、びっくりするようなことが書かれていますが、イエスさまがその心を心配してくださる話です。

2 イエスさまの活躍を聞いたヘロデ王という人がいました。この王さまは自分が昔「殺しなさい」と命令したヨハネのことを思い出しました。ヨハネは自分のことを思って厳しく叱ってくれた人でした。ヘロデ王はヨハネの言葉を聞いていましたが「うるさい人は殺しなさい」という自分の奥さんの言葉を聞いて、殺してしまいました。

3 聖書の最後には、ヨハネのお弟子さんたちが出てきました(29節)。お弟子さんたちは、殺された先生であるヨハネのからだを引き取って、お墓に収めました。殺されてしまったヘロデにしても、またそのお弟子さんたちにしても「正しいことを言ったのに、どうして殺されなければいけないの」という気持ちがあったでしょう。

4 この日の聖書のすぐ後で、イエスさまのお弟子さんたちが、自分たちが見たり聞いたりしたことをイエスさまに話す、という場面が出てきます(マルコ6:30)。そしてイエスさまは、自分たちの後を追ってくる大勢の人を見て「深く憐れむ(6:34)」のです。一人一人のつらい気持ちを見るのです。この中に、ヨハネのお弟子たちもいたと思います。言えない、言いたくないようなことがあったとしても、イエスさまは分かってくださいます。

(執筆: 水原一郎牧師)

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

旧版(1987年版)3番「きよいあさあけて」、改訂版115番「このはなのように」。

やってみよう

☆流されずに歌ってみよう

•オルガンで弾いている曲とは違う曲を同時に歌ってみよう

(例えば…こどもさんびか6番「イエスさまのことばが」をオルガンで聴きながら10番「ことりたちは」を歌ってみる)


•オルガンにつられずに最後まで歌えるかな??

自分の声をしっかり聴きながら、歌い切ってみよう。

自分の心の声をしっかり聞きながら、周りに流されず歩いていけるようお祈りしよう。

はなしてみよう

1 いろいろなニュースがありますが、半年の中で一番心に残ったニュースはなんですか。

2 政治のこと、災害のこと、芸能界のこと、学校のこと、自分のこと、など、テーマごとにしても良い。