2024年6月2日 聖霊降臨後第2主日
マコ2:23〜3:6 申5:12〜15 2コリ4:5〜12

今週の聖句

「安息日は、人のために定められた」
マルコによる福音書2章27節

ねらい

決まりを守るってなんだろう

説教作成のヒント

モーセの十戒に安息日を守らねばならないとあります。これは人が「守らねばならない」ものでした。この「守らねばならない」が神様の御心とは違って本来の意味ではない方向にとらえられ、安息日には「何もしない」「してはいけない」となりました。安息日を守るとは本来の意味は人が自由にされたことを喜び祝うことです。私たちの教会は日曜日が安息日です。何もしない日ではありません。この日に礼拝を守るのは、イエス様の死と復活により罪と死の支配から解放されたことに感謝する日です。

豆知識

ファリサイ派の人たちは安息日の掟を生活の中で具体的にどう守るかを必死に研究しました。その中で39個の安息日にしてはならない仕事リストを作っていました。麦の穂の収穫もその一つでした。現在でもしてはいけないリストは増えており、3千以上あると言われています。

説教

みなさんは遅刻をしたことがありますか?誰でもありますよね。なぜ遅刻をするんでしょうね。きっと「遅刻してはいけません」という決まりがあるからです。みんなその決まりを守っています。そうこれはまもらなければなりません。

イエス様の時代も「決まり」がたくさんありました。この決まりをまもるために厳しく見張る人たちもいました。でも「決まりを守る」ことに必死でした。ある日イエス様のお弟子さんたちはこの決まりを破ってしまいます。そのことでイエス様は攻撃されてしまいます。でも、決まりって何のためにあるのかを教えました。決まりは決まりを守るためではなく、人が神様と共に生きていくためにあるんだよと。

ある日、遅刻をした子どもがいました。学校の門にくると閉まっていて中にいれてもらえません。先生がきてくれましたが、遅刻したことを怒られていました。でもなんで遅刻したかは誰も知りませんでした。その日の朝、学校に来る途中に具合が悪そうで道路に座っているおばあさんがいました。みんなは遅刻してはいけないから通り過ぎていきました。しかしその子はランドセルを置いておばあさんの横に座って「どうしたの」と話しかけたのです。そして具合が悪いと聞いて家まで帰り家のひとに話してきてもらったのでした。おばあさんは無事に病院にいくことができました。でも学校には遅刻してしまったのです。

遅刻はしてはいけません。でもなぜ遅刻してはいけないのでしょうか。遅刻してはいけないという決まりをまもるためではありません。遅刻したらみんなと授業ができなくて困るからです。先生やみんなに迷惑をかけないためです。もっといえばクラスのみんなの事を思って助け合うためですよね。では、おばあさんを助けて遅刻したことをイエス様は注意されるでしょうか。

イエス様はいいよといってくださるでしょう。だって困っている人のために大切な時間をつかったのだから。決まりを守って何もしないのではなく、決まりの本当の意味を考えて神様と人のために生きることが大切です。決まりは何のためにあるのか考えてみましょうね。

(執筆: 立野泰博牧師)

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

やってみよう

☆安息日フルーツバスケット的ゲーム

<やり方>

①フルーツバスケットゲームの要領で、全員円になって椅子に座る。

②フルーツの名前ではなく、職業の名前を考える。例えば、警察官や学校の先生やケーキ屋さん、看護師さん、お医者さん等々。

③3種類くらいの職業を選び、その中でそれぞれ自分の好きな職業を選ぶ。

④真ん中に立った人が3種類の職業から一つを選んで言う。(お医者さん!など)

⑤フルーツバスケットゲームの要領で、言われた職業の人は違う椅子に移動する。座れなかった人は、その職業の人になりきって見せる。そして、また3つの職業から選んで言って椅子に座る。

⑥全員立って移動するのは、「安息日」。安息日と言われたら、全員立って真ん中でみんなで手をつなぎ、つないだまま手を上に挙げて、みんなでハレルヤ!と言おう。そして、違う椅子に座る。


*安息日は神様が私たちを罪から解放してくださった喜びを覚える日!

だから、「ハレルヤ!」は、元気に言おう。

はなしてみよう

神様から与えられた十戒をもう一度考えてみよう。それは何のために与えられているのでしょうね。