2024年4月21日 復活節第4主日
ヨハ10:11〜18 使4:5〜12 1ヨハ3:16〜24

今週の聖句

「わたしは良い羊飼いである」
ヨハネによる福音書10章14節

ねらい

命を捨てても(十字架)、私たちを守り導こうとする神を知る。

説教作成のヒント

・「私が良い羊飼い」であると強調されている。他に良い羊飼いがいるのではない。

・羊のために命を賭して守ろうとする姿を通して、神様が私たちを守ろうとしてくださっていることを知る。

・自分を守ってくださる方を知った時に、羊たちは喜びの声(信仰の告白・賛美)を挙げる。

豆知識

・信仰共同体において、羊飼いは常に「導き手」の象徴であり続けた。

・ヨハネによる福音書は「私が・・・である」と繰り返し語ることによって、神がどのような方であるかを教えている。

・羊飼いの多くは雇われ人であったが、ここでは羊の所有者であることが強調されている。

説教

サム君のお父さんの仕事は羊飼いでした。お父さんは羊が泥棒に盗まれないように、いつも羊の門のところにいて羊を守っています。羊の食べる草が近くに無くなると、遠くまで羊たちを連れて出掛けます。羊たちも羊飼いのお父さんのことを知っているので、どんなに遠い所であってもおとなしく付いて行きます。何処であっても、羊飼いのお父さんに従ってさえいれば、羊たちは迷わずにその場所まで辿り着けるのです。とても遠い所へ行った時は、何日も家に帰って来ることが出来ません。そんな時はお父さんも羊たちと一緒に、野原で眠るのです。野原の夜は気を付けなければいけません。暗闇に紛れて泥棒が来て羊を盗んでしまったり、時には獣に襲われたりするからです。きっと夜はゆっくり眠ることはできないんじゃないかと、お父さんのことが少し心配にもなります。だから、お父さんが居ない時は、サム君はお家のお手伝いをしながら、お父さんの帰りを待っています。おウチの事でお父さんが心配しなくて良いようにしなければと思っているからです。

この前、遠くに行ってお父さんと羊たちが何日も帰って来なかった時がありました。お父さんは家に帰るなり、「子羊が居なくなって見つけるのが大変だった」と話してくれました。優しいお父さんは、連れている全部の羊の事を良く知っているので、いなくなった時も直ぐに「あの子羊がいない」と気付いて、探しに行ったのです。お父さんは、「あの時はなかなか見つからなくて大変だったよ。辺りが暗くなり始めた頃に、小羊の『メェ~、メェ~』って無く小さな声が聞こえて、やっと見つけることができたんだ。思わず嬉しくなって肩に担いで連れて帰ってきたよ」と、その時の苦労を話してくれました。そんなお父さんの話を聞きながら、「僕がいなくなっても、きっと僕を探してくれる」と、サム君は強く強く思いました。そして「大きくなったら、僕もお父さんのような羊飼いになりたいな」と思ったのでした。

(執筆: 中島康文牧師)

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

旧版(1987年版)34番「かいぬしわがしゅよ」、改訂版124番「あいのしゅイェスは」。

やってみよう

☆羊のカードを作ってみよう

羊をモチーフにしたカードを作って、なかなか会えないともだちや家族、教会の方々に送ってみましょう。

<用意するもの> 紙、折り紙、毛糸、綿、クレヨン、はさみ、のり

カードに今日の聖句「わたしは良い羊飼いである。」を書き、羊の絵やモチーフを描きましょう。毛糸や綿を使って羊を立体的に作ると、作る方も見る方も楽しくなります。

はなしてみよう

・「良い羊飼い」と「悪い羊飼い」の違いは何だろう。

・「良い羊飼い」に導かれている羊は、何をしたら良いのだろう。