・私たちは誰一人「つまらない人間」ではなくなったということを子どもたちに伝えたい
・大切なことは「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された」ということ。
・信じる者、信じない者とあると、信じない人は愛されないのかという思いになるが、むしろ、神さまは私たちに対して信じない自由を与えてくださっていることを心にとめたい。
・イエスさまとニコデモという人との出会いの中で、イエスさまが語られた言葉です。イエスさまはニコデモに、人は新たに生まれなければ神の国を見ることはできないとおっしゃいました。ニコデモは、それに対して「もう一度、お母さんの体に戻って、新しく生まれるなんてできるだけないじゃないですか」と答えます。しかしそれに対してイエスさまは、「いや神さまには、それができる」とおっしゃいました。
・ニコデモは、だから「世」の人ということです。ヨハネ福音書の中で「世」というのは「闇」とも置き換えられていますが、「世」はどこまでも神さまの愛を受け取ることはできません。しかし、神さまは「世」を愛された。神さまの愛を受け取れない「世」を愛してくださったのです。だから、この世界の中で誰一人「つまらない人間」などいなくなりました。なぜなら、すべての人を神さまは愛して、意味のある一人一人だと宣言してくださるからです。
大阪に、教会の建てた「るうてるホーム」というお年寄りのための施設があります。そこは教会が建てた施設ということもあり、たくさん、クリスチャンの方が生活しています。毎日、朝は礼拝があって、私たちと同じように、日曜日の午後にも礼拝が行われています。
けれども、その礼拝にはクリスチャンではない、仏教を信じる人も、神道を信じる人、無宗教の人も参加されることがあります。どうして参加されるのですかとお聞きしたことがあります。その方は、「この施設に入って、本当に自分は大切にされているということを毎日感謝しているのです。だから、こういう施設が大切にしている礼拝というものが、どんなものであるかを知りたくて参加しました」とお答えくださいました。
今日、イエスさまは「神さまは、その独り子をお与えてくださったほどに、世を愛された」とおっしゃっています。この神さまの愛から、愛の御手から漏れる人は、誰一人いないということです。神さまは「すべての人」を愛してくださっています。愛という言葉は、大切という言葉に言い換えてもいいでしょう。神さまは「すべての人」を大切にしてくださっているのです。
「るうてるホーム」に来られる利用者の方の中には、「自分のようなつまらない人間が、こんなに大切にして頂いて感謝しています」とおっしゃる方がたくさんおられます。年をとってしまって、色々なことができなくなったから、ご自分のことを「つまらない人間だ」とおっしゃるのか、生きてきた人生を振り返って、そのようにおっしゃるのか分かりません。けれども「ホーム」では、来られた方すべての人に、クリスチャンだろうとそうでなかろうと、「あなたは大切な人です」と伝えることを大事にしています。教会も同じです。すべての人を神さまは愛して、大切にしてくださっている。何よりも、私たち一人一人を大切に思ってくださっている。このことをしっかりと心に覚えたいと思います。
(執筆: 滝田浩之牧師)
*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
旧版(1987年版)5番「かみさまは」、改訂版49番「かみさまはそのひとりごを」。
・用意するもの:書くもの、紙(ハートの形になっていると可愛い)
①ハートの紙と書くものを用意する。
②今までに誰かから受けた嬉しいこと、良かったことを書き出してみる。(何枚書いてもよい)
③書いたものをホワイトボードや模造紙に貼ってもよい。
・今まで誰かから受けた嬉しいことは神様の御業によるものでもあります。
・神様はこの世を、私たちを愛してくださっています。私たちにはいったい何ができるのでしょうか。
・あなたは自分がつまらない人間だと思うことがありますか?あるとすれば、それはどういう時でしょう。
・あなたは、この人は「つまらない人、役に立たない人」を思うことがありますか?そのような思いになった時、私たちはどうすべきでしょうか。