悔い改めに導く洗礼者ヨハネの姿を分かりやすく子どもたちに示す
次週も洗礼者ヨハネが取り上げられているので、あまり情報量を多くせず、洗礼者ヨハネの悔い改めを求めた働きにポイントを絞って、説教の準備をした方が良いと思います。
洗礼者ヨハネの「洗礼」とは、バプテスマのこと。このバプテスマとは、もともとのギリシャ語では、「水に浸す」という意味で、本来は全身が水に浸かることを意味した(現在の洗礼は、浸礼(文字通り、全身浸かる方法)、潅水礼(ルーテルなど頭の上から水を垂らす方法)、滴礼(病床洗礼など水を数滴垂らす方法)などが用いられている)。洗礼はヨハネだけが行っていたのではなく、例えば、異教徒がユダヤ教に改宗する際とか、ヨハネと同時代に活動していたエッセネ派の人々も行っていた、と言われている。キリスト教の洗礼の意味については、ローマ6章を参照のこと。
みんなは、お父さんやお母さん、先生なんかから叱られちゃったことって、あるかな?
先生は、みんなと同じくらいの子どもの頃は、いっぱい叱られた。子どもの頃の先生は、結構いたずら好きで、みんなを困らせたり、時々は喧嘩もしたし、時にはお友達に意地悪なこともしちゃった。だから、先生やお父さん、お母さんに叱られちゃうことも多かったんだ。
そんなふうに叱られちゃうと、どんな気持ちになるかな? 悲しいよね〜。時には、なんで僕だけ叱られるんだ、あの子も同じことをしているじゃないか、って悔しい思いをしたこともある。やっぱり、叱られるのは嫌だよね。
でも、先生も大人になって、子どもが与えられて、家族ができると、やっぱり自分の子どもを叱ることもあったんだ。だって、急に道に飛び出したりするんだもの。もし、車が来ていたら轢かれちゃう。ひょっとすると、交通事故で死んじゃうかも知れない。そんなこと、絶対に嫌だよね。だから、そんな時は厳しく叱ったんだ。「(ちょっと語調を強く)ダメじゃないか。道路に飛び出したりしたら。車が来て轢かれたら、大変なことになるんだぞ。二度とやってはいけないぞ」ってね。そうすると、叱られた子どもは、ギャーギャー泣き出しちゃった。先生が子どもの頃と同じように、ね。
でもね、その時はっきり分かったんだ。あの頃のお父さんやお母さん、先生たちは、僕のことを心配して、大切に思っていてくれたから叱ってくれたんだな、ってね。
イエスさまがお生まれになる少し前に、洗礼者ヨハネっていう人が生まれたんだ。この人は神さまから特別な使命(働き)が与えられたんだけど、それは、人々を悔い改めさせて、イエスさまを信じるようにさせることだった。だから、ヨハネさんは大人になると、荒野(あらの)という所に出ていって、みんなにこう言ったんだ。罪を犯すお前たちは、反省して神さまから赦しを得ないと、大変なことになるぞ、ってね。つまり、大人たちを叱ったんだね。でもね、それはさっき言ったように、神さまは多くの人を愛し、大切にしておられたから、厳しく叱られたけど、反省して、正しい生き方をして欲しかったからなんだね。その神さまの思いを受けて、忠実に働いたのが、洗礼者ヨハネさんだったんだ。
(執筆: 浅野直樹牧師)
*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
旧版(1987年版)36番「しゅイエスのみちを」、改訂版65番1,2「しゅをまちのぞむアドヴェント」、120番 「しゅイェスのみちを」。
用意する物
紙皿、リボン、木工用ボンド、穴あけパンチ
•近くに落ち葉や木の実が拾えるところがあれば、みんなで出かけて拾ってみよう。
•紙皿に穴あけパンチでリボンを通す穴をあけておく。
•拾ってきた葉っぱや木の実をボンドで自由にくっつける。
•リボンをつけてお手軽リースの出来上がり。
神さまから厳しく叱られちゃったら、みんなならどうする? 神さまに叱られるってことは、どんな意味があったのかな?