2022年10月9日 聖霊降臨後第18主日
ルカ17:11〜19 王下5:1〜3,7〜15 2テモ3:14〜4:5

今週の聖句

「立ち上がって、行きなさい。あなたの信仰があなたを救った。」
ルカによる福音書17章19節

ねらい

イエス様の奇跡の出来事は客観的に見れば、「神さまがあなたを救ってくださった」と捉える方が自然である。ところが、福音書は何度も「あなたの信仰があなたを救った」と信仰を強調する。信仰とは自分の身に起こった事実を認識すること以上に、自分の現実の中に神さまの働きを見ていくことであることを覚えたい。

説教作成のヒント

イエス様は「祭司たちのところに行って、体を見せなさい」と言われる。祭司によって「清め」の儀式、認定をしておらうことで、それぞれが本来いるべきコミュニティーに返されることを念頭に置かれている。

豆知識

旧約の時代、北と南に分かれてしまったイスラエルにおいて、北のサマリアの人々はアッシリア人との混血になり、南のユダヤ人とは民族的にも分かれてしまう。このような経緯で、ユダヤ人とサマリア人は反目し合うようになっていた。

しかし、病のために、本来属していた共同体から追放された者同士が助け合いながら生活していた。苦しみの中で、お互いの違いを越えて連帯する姿が描かれている。

説教

「姥捨て山」という昔話があります。山に老いた親を捨てるために背負っていく際に、親が道すがら小枝を折っているのを見た息子がどうしてそんなことをするのかと尋ねます。それを目印に帰ってくるかもと思ったのですが、「お前が帰るときに迷わないようにするためだ」と答えが帰ってきました。自分が捨てられるという状況にあっても子を思う親心に打たれ、息子は親を連れ帰ったのでした。「姥捨て山」のお話は親、老婆の愛の大きさ、そして見返りを求めない愛が二人に本当の幸せを届けたことを教えてくれます。

 イエス様の旅の途中、村はずれにまさに捨てられたように、重い皮膚病を患った十人の人がいました。遠くの方から「イエスさま、先生、どうか、わたしたちを憐れんでください」と叫びました。病を癒してほしかったからです。イエス様はその叫びを聞き、彼らを見て「祭司たちのところへ行って、体を見せなさい」と言われました。イエス様は何かをされたわけではありません。祭司に見せて、あなたの皮膚病が治ったことを判断してもらう、証明してもらいなさい。そうすれば、社会に復帰できる。家に帰ることができるとイエス様は言われたのです。十人はそのイエス様の言葉を信じて従いました。祭司のところに行って病が治ったのですが、その中で一人だけが帰ってきます。賛美しながら戻って来て、感謝したのは一人でした。イエス様はこの一人が「サマリア人」だったということをはっきりさせます。当時、信仰的に敵対していたグループの人です。本当の感謝は同じ神さまを信じているとか、仲間だからとかそういうことを越えて心から生まれるのです。

 私たちはもし十人の中にいたらどうでしょうか。自分の願いが叶った、叶えてもらった。感謝も忘れて、あたかも自分の力のように思ってしまうかもしれません。でも、イエス様は老婆のようにどんな時も愛を注いでくださる方。その愛に感謝し、讃美しましょう。

(執筆:加納寛之牧師)

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

旧版(1987年版)5番「かみさまは」、改訂版49番「かみさまはそのひとりごを」。

やってみよう

ありがとうの気持ちを伝えよう!


〈用意するもの〉

紙、ペン


①10人の内の1人のように、ありがとうが伝えられたらいいね、という所から、ありがとうを伝えたい人を思い浮かべてみよう。(神さま、家族、友だちなどなど…)

②なぜありがとうを伝えたいのか、理由を思い浮かべ、紙に書こう。

③書いたらホワイトボードや壁に貼り、みんなで見合う。(発表をしてもいい。)

④ありがとうと言葉に出して伝えると、自分たちも、言われた相手も嬉しいことに気づいたね。日頃から私たちを愛し、守ってくださる神様にもありがとうと伝えられるといいね。

はなしてみよう

わたしたちが、本当に神さまに感謝し、神さまを賛美するのはどんな時でしょうか。