祈り求めることの大切さを教える。
① 私たちが唱える「主の祈り」は、マタイ福音書6:9―13とルカ福音書を合わせたもの。
② 主の祈りは「私たちは」と祈ります。それは個人の祈りであると同時に共同の祈りです。
誰でも泣きたい時、悲しい時、寂しい時があります。助けてほしいと思います。それは弱いことでも悪いことでもありません。イエス様のお弟子さんにパウロという人がいました。この人は12人のお弟子さんの中にはいません。イエス様が十字架にかけられて死に、復活し、天に昇られた後、イエス様の弟子たちを捕まえて教会を攻撃していた人でした。でも復活のイエス様と出会って、今までのことが間違っていたとわかり、新しく弟子に加えられました。この人はお勉強もできて、ユダヤ人の若者の間ではリーダーでした。でもそんな人でも、人に言えないような辛さを抱えていました。はっきりとはわかりませんが、からだに障がいがあったのかもしれません。誰でも弱いところがあると、それがなくなるようにと願いますよね。パウロさんも何度もそうお祈りしました。するとイエス様の「わたしの恵みはあなたに十分である」声が聞こえてきました。そしてパウロさんは、「弱さの中でこそ神様がそこで働いてくださる」と知りました。自分ではどうしようもない時、神様が勇気を与えてくださるのです。パウロさんは別のところでは、「あなたがたが耐えられないような試練に遭わせることはなされず、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えていてくださる」と言っています。泣きたいような辛いことはたくさんあるけど、神様はそれを乗り越えることも教えておられるのです。
お祈りは、上手にする必要はありません。お祈りの言葉もわからない時があります。そんな時にはイエス様が教えてくださった主の祈りを祈りましょう。主の祈りはひとりぼっちの祈りではありません。みんなの祈りです。自分が祈れない時、仲間が祈ってくれているのです。そして、みんなで祈る時、勇気が湧いてきます。
イエス様は「求めなさい。そうすれば与えられる」と言われました。求める時、私たちの心は神様に向いています。これが大事なことです。でも注意しなければならないことがあります。それは、神様は自動販売機ではないということです。自分が望んだもの、望んだ結果が起こるとは限りません。しかし、願った通りではなくても、神様はあなたの願いをしっかりと受け止め、神様が必要と思う結果を与えてくださいます。
(執筆:松岡俊一郎牧師)
*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
旧版(1987年版)97番「こころをあわせ」、改訂版18番「こころをあわせ」。
いつでもどこでもお祈りできるように、お祈りカードを作って持ち歩こう!
<用意するもの>・色画用紙(5㎝×10㎝くらい)・リボン・色ペンなど
・自分の好きなお祈りや聖書のことばを、色画用紙に書く。(主の祈り、“求めなさい。そうすれば、与えられる”など)
・色画用紙の上の部分に穴を開けて、リボンを通す。聖書に挟んだり、携帯電話のケースに入れたりして、持ち歩こう!(プラバンでやってみたり、ビーズで作ってみたりしても楽しいよ)
あなたの願いは何ですか。それがかなえられるようにみんなで一緒にお祈りしましょう。