2022年6月26日 聖霊降臨後第3主日
ルカ9:51~62 王上19:15~16,19~21 ガラ5:1,13~25

今週の聖句

「あなたは行って、神の国を言い広めなさい。」
ルカによる福音書9章60節

ねらい

神の子イエス・キリストが、私たちの罪のために十字架で死なれるために、エルサレムを目指す最後の旅を開始された。その旅の途中で、主イエス様が、何を教えておられるのかを理解しましょう。

説教作成のヒント

文脈から語れば、主イエス様が、ガリラヤ地方から都エルサレムのあるユダヤ地方に南下するにあたり、51節からのサマリア地方での出来事が語られた後、57節からは、主と3人の人との会話が記されています。

神の子イエス・キリストに従い、キリストの弟子として歩むことについて、説き明かすようにしました。

豆知識

神の国や御国とは、神の子イエス・キリストによる支配という意味です。

聖書から具体的に語れば、キリストの弟子、使徒パウロは、ローマ書14章17節において、「神の国は、……聖霊によって与えられる義と平和と喜びなのです。」と証言しています。

説教

神の子イエス・キリストは、ご自身が「天に上げられる時期が近づくと、エルサレムに向かう決意を固められ」(9:51)ました。この時から、主が、ガリラヤ地方を立ち、ユダヤ地方、つまり、都エルサレムへ向う、十字架を目指す旅が、開始されたのです。

そんなある日、主に、「あなたがおいでになる所なら、どこへでも従って参ります」(57)と申し出た人がいました。主は、「狐には穴があり、空の鳥には巣がある。だが、人の子には枕する所もない。」(58)とお答えになりました。

これは、動物たちにさえ、安住する場所はあるが、私には、安住する場所がない――。それでも、あなたは、この私に従ってくるというのか? その覚悟があるのか? という意味です。

そして、主イエス様は、別の人に、「わたしに従いなさい」(59)と命じられました。けれども、その人は、「主よ、まず、父を葬りに行かせてください」(59)答えたのです。その時、主は、「死んでいる者たちに、自分たちの死者を葬らせなさい。あなたは行って、神の国を言い広めなさい。」(60)と命じられたのです。

これは、どういう意味でしょうか? この人の父親は、亡くなったばかりだったのでしょうか? この御言葉は、神様の前で、すなわち、主の目から見て、「死んでいる者たち」を意味していると考えられます。すなわち、主は、ここで霊的死人について語っておられるのだといえます。

この理解に従って、60節の御言葉を意訳すれば、――霊的死人たちに、実際の死人の葬りをさせなさい。あなたは、「わたしに従い」、「永遠の命を得るように定められている人」(使徒13:48)に、「神の国を言い広めなさい」――となると思います。

神様は、御心のままに、皆さんに素晴らしいタラントを与えておられます。そして、恵みにより、主と共に歩みを起こした、あなたが、神様から与えられた、そのタラントを十分に活用し、御国の発展のために行動するのです。

主なる聖霊により、主が共にいる、あなたであるなら、信仰によって、主のご期待に応え、家族や隣人に、「神の国を言い広め」ることが、必ずできます。

(執筆:奈良部恒平牧師)

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

旧版(1987年版)14番「うれしいあさよ」、改訂版3番「うれしいあさよ」。

やってみよう

<用意するもの> 紙 ペンやクレヨンなど


神様がくださる平和や喜びとはどんなことでしょう?

1週間どんな嬉しいことがありましたか?

絵を描いて飾ったり、お手紙としてお友達や家族、教会の人に送ってみましょう

はなしてみよう

主イエス様に従うことについて、今日のところから、何が分かりますか?

神の国って何ですか?

神の国のメンバーには、どうしたらなれますか?

神の国のために、あなたは何ができると思いますか?