・イースターから復活顕現物語が続きます。4つの福音書の復活顕現の出来事を読みますと、イエス様の十字架の出来事に比べたら、イエス様の復活後の弟子たちとの出会いは非常に多様です。きっと、イエス様がそれぞれの弟子たちにふさわしい出会い方で出会われたのでしょう。
・このことは今日を生きる私たちにとって、イエス様との出会いも多様であるということです。このようなキリストとの恵みの出会いが子どもたちに与えられ、信仰が育まれることを願いつつ、み言葉を分かち合いたいと思います。
・舞台はティベリアス湖畔。イエス様が漁をする弟子たちに現れて食事をした後のペトロとイエス様のやり取りです。
・イエス様はペトロに「わたしを愛しているか」と三度尋ねています。この問いかけは、イエス様が十字架につけられる前に、ペトロがキリストを三度拒んだ出来事と関係がありそうです。
・キリストの問いかけに、ペトロはイエス様への愛を言葉にして確認し、過去の失敗を克服することができました。
・ティベリアス湖とはガリラヤ湖の別名。
・ペトロはこの出来事の後、教会でイエス様の救いを力強く伝える者となり、その後、ペトロは自分の命を顧みず宣教をして殉教をしたと伝えられています。イエス様の「しかし、年を取ると、両手を伸ばして、他の人に帯を締められ、生きたくないところへ連れて行かれる」との言葉は、ペトロの最期を暗示するものとして理解されています。
イエス様が十字架におかかりになられる前、ペトロさんたちは喜びと期待を胸に、イエス様に導かれてエルサレムへと向かいました。その旅の最後に待っていたのは、イエス様の十字架での処刑でした。ガリラヤに戻った弟子たちは、とても寂しい心で故郷のガリラヤに帰ったことでしょう。
ペトロさんがガリラヤに帰って湖で魚を取っているとイエス様が現れました。イエス様は、ペトロさんに三度「わたしを愛しているか」と問いかけました。三度も問いかけられたのでペトロさんはとっても悲しくなりました。ペトロさんは三度「愛しています」と答えました。このイエス様の語り掛けが次に向かうペトロさんの勇気を奮い起こしたのです。
私たちはよくお友達とけんかをします。そして、けんかの後に仲直りをします。その時にはどうでしょうか。お友達に声をかけられるよりも、声をかける方がとても勇気がいると思います。ペトロさんも同じだったと思います。ペトロさんは十字架におかかりになられようというイエス様のことを三度も「あの人は知らないよ」と言いました。そして、ペトロさんはそのことを悔やんでいたと思います。そして、そのペトロさんに復活したイエス様が声をかけてくださったのです。イエス様は「わたしを愛しているか」、「わたしを愛しているか」、「わたしを愛しているか」と三度もペトロさんに尋ねました。ペトロさんはイエス様に声をかけられて、イエス様が愛してくださっていることを知ったのです。そして、イエス様に愛と勇気を頂き、イエス様の復活を告げ、イエス様の愛を伝える者へと変えられたのです。
そして、ペトロさんはもう決してイエス様から離れないよう決意し、当時の人々にイエス様の復活の出来事を話し、イエス様のすばらしさを伝えたのです。私たちも今日もキリストから愛されています。だから、その愛は私たちに力を奮い起こし、お友達に優しい気持ちを持つことができます。
(執筆:渡邉克博牧師)
*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
旧版(1987年版)51番「わたしはしゅのこどもです(1.2)」、改訂版91番「しゅのふっかつ、ハレルヤ」。
<用意するもの>大きめの封筒、はさみ、ストロー、マジック(色鉛筆)
①封筒の開いてる部分をこいのぼりの尾の形に切る。
②こいのぼりの目やひれの模様をつける。
③尾っぽにストローを差し込み吹いて飛ばす。
④目標を決めて飛ばしたり、遠くへ飛ばす競争をして遊んでも楽しい。
・ペトロが悲しくなったのはなぜでしょう。
・私たちがキリストに従うとはどういうことでしょうか。