イエス・キリストの「復活」は、今を生きる私達にとって意味あるものであることを分かち合う。
「復活」そのものを人間が科学的に説明することは不可能だが、「イエス・キリストの墓は空だった」という出来事は、「絶望しかないと思っていたところに、新しい命の希望が始まった」ことを伝えている。
北半球では主の復活・イースターは草花が芽吹く春の季節となり、新しい命の始まりを実感しやすい季節である。説教者自身にとって、また聞き手である子どもたちにとっての「新しい命の始まり」とはどんなものなのかを意識してみたい。
クリスマスの日付は毎年同じだがイースターの日付が毎年変わるのは、それが太陰太陽暦に基づくユダヤ暦の過越の祭りの時に起こったと聖書が報告しているため。太陽暦であるユリウス暦との間のズレを1カ月以内に収めるため325年のニカイア公会議で、復活日は「暦上の春分の日以降の最初の満月を過ぎたあとの最初の日曜日」と定められた。その後ユリウス暦の誤差が集積し、16世紀には暦上の春分の日が実際の春分の日と10日近く誤差が生じるようになったため、西方教会(ローマ・カトリック)ではグレゴリオ暦を利用することとなったが、東方教会はこれを認めずその後もユリウス暦に基づいて復活日を決定したため、最大で約1カ月の差が生じている(2021年の東方教会の復活日は5月2日)。
今日はイエスさまが甦られたことをお祝いする日曜日、イースターです。
聖書では、金曜日のお昼過ぎ、イエスさまが十字架に架けられて死んだ後、日が暮れる前に急いでお墓に葬ったと書かれています。次の土曜日は仕事をしてはいけない安息日でした。死んでしまったイエスさまを何も準備が出来ないままお墓に納めなければならなかったので、日曜日の朝になってから、死んだイエスさまの体をキレイにしてあげようと弟子の中の女の人達がお墓にもう一度出かけて行きました。けれども、女の弟子達がそこで見たものは、空っぽになったお墓だったのでした。女の弟子達はお墓でイエスさまはもうここにいないと聞かされます。ではイエスさまはどこに行ってしまったのでしょうか。イエスさまは、寂しい人、困っている人、お腹が空いた人を弟子達と一緒に訪ねていた、懐かしいガリラヤで待っています、と女の弟子達は聞かされました。
イエスさまが死んでお墓に納められた時、弟子達はみんな「これでもう何もかもおしまいだ・・・」と絶望していたことでしょう。けれどもイエスさまは自分達がよく知っている場所で待っているという知らせを聞いた弟子達は、自分達が寂しい人、困っている人、お腹が空いた人を訪ねる時、イエスさまはきっと一緒にいてくださることを知るのでした。何もかも終わってしまった・・・と絶望する弟子達にとって、復活されたイエスさまが待っているところに出かけてゆくことは、弟子達自身の新しい命の始まりとなったのです。イエスさまはもうお墓にはいないというのは、弟子達にとって本当にうれしい知らせとなったのでした。
私たちも、本当にがっかりして絶望してしまうことがあります。けれども復活されたイエスさまは、私たちの新しい命が始まるために、私たちを待ってくれています。春がやってくると何もなかった地面から新しい命が生まれてくるように、イエスさまの復活の知らせを聞くイースターは、私たち自身の新しい命の始まりを告げるうれしい知らせの時でもあります。みんなでイースターをお祝いしましょう。
*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
旧版(1987年版)40番「よあけの ほしが」、改訂版86番「よあけのほしが」。
・白画用紙(10cm×12cm)の大きさいっぱいの大きなタマゴをかき、はさみで切り抜く。
・黄色折り紙で、タマゴの形にちぎりとる。同じようにして少し小さめのタマゴの形をちぎりとり、大きい方はひよこの体、小さい方はひよこの羽にして、はりあわせる。目とくちばしを書く。
・台紙(色画用紙の茶、青など、B5サイズ)台紙の中央にまずひよこをはり、はさみで切り抜いたタマゴを真ん中から2つに破り、ひよこの両脇に、割れたタマゴのようにはる。
・上部に「イースターおめでとう」とかけば、イースターカードになります。
(Lv.1)今日は、なんというお祝いの日でしょう。(答え:イースター)
(Lv.2)イエス様のお墓に、一番最初に行ったのは誰? (答え:マグダラのマリア)
(Lv.3)その人が見つけたお墓は、空っぽでした。なんででしょうか?(イエス様は復活したから)
(Lv.4)このことをイエス様が予告した箇所がありました。それはどこでしょう。正解は何箇所かあります。ヒントは、そのうち一箇所は3月12日の福音書です。(答え:マタイ16:21、17:23、20:19、ルカ9:22、18:33、24:7)
(Lv.99)イエス様が葬られたのは、金曜日の夕方。みんなが駆けつけたのは、日曜日の朝早く。いったいなんで、土曜日には誰も何もしなかったのでしょう?(答え:土曜日は安息日で、何もしてはいけない日だったから)
・他の福音書のイースターの朝の物語と読み比べてみましょう。
・一人一人にとって「うれしい知らせ」とはどんなものがありますか。みんなが「うれしい」と思う知らせとはどんなものだと思いますか。
・今のわたしたちにとって、復活されたイエスさまが待っている「ガリラヤ」とは、どんなところだと思いますか。