2021年2月7日 顕現節第5主日
マコ1:29~39 イザ40:21~31 1コリ9:16~23

今週の聖句

「そこでも、わたしは宣教する。そのためにわたしは出て来たのである。」
マルコによる福音書1章38節

ねらい

・自分たちにとって《大切なもの》を独占したくなる弱さと、そのことを承知で宣教に励まれるイエスの姿。

・病人や悪霊に取り憑かれている人を癒してもらいたくて、イエスのもとに連れて来た人がいる。聖書では詳細が語られないが、一緒に行動してくれる仲間がいることを考えてもらいたい。

説教作成のヒント

・イエスは人々の求めに対し、見事なまでに対応しているが、35節に記されるように、常々一人で祈る時間を持っている。イエスにとって祈りの時間は、父なる神との対話する大切な時であり、まことの意味で安息の時と言える。自分の働き《癒しの業》は、自分で手にしたものでなく、父なる神から預かっていることを忘れないからこそ、祈りの時間を大切にされている。自分たちが持っている《賜物》は一体誰によって与えられているかに気付いて欲しい。

豆知識

・29節でシモン、アンデレ、ヤコブ、ヨハネが列挙されるのは、35節以下の宣教旅行への出発を意識している。

・聖書で「熱を出していた」と言う表現は患者の危険な容体を示している。

・この箇所でイエスに癒し慰めを求める群衆は、ユダヤ教の教えに従ったままの状態である。日没と共に安息が終わるからである。

・悪霊を黙らせる理由として、彼らはイエスの本質を知るが、その認識は彼らの力の誇示であり、悪霊の力でイエスの本質を人々が理解するのはイエスにとって不本意である。

説教

Covid-19 で、「自分が罹ったらどうしよう」「周囲の人が感染して、治療を受けるなんて、大変だなぁ」と、病気のことを身近に感じると、自分の大切な人が病気になった時のことを考えますね。

みんなは、病気になって「しんどいなぁ」と思った時に、すぐにお医者さんに診てほしいと思いませんか? ところが聖書に出てくるイエスさまたちの時代は《安息日》に働いてはいけない!と、約束事があったので、病気に罹った人をイエスさまの所に連れて行くのも、《安息日》が終わって、次の日の始まりになる日没になったのです。そうすると、イエスさまが多くの人を癒したのは、日が沈んでからです。それは、夜遅くまで多くの人の病気を癒したことになります。昼間には、神殿で神さまの教えを伝えて、夕方からは病気の人たちのために癒しをしてくださる。ずっと働いているのですから、とっても疲れてしまいます。でも、イエスさまは多くの人が病気を診てもらえないことを知っていたので、自分の体調がしんどくても多くの人を癒されるのです。

イエスさまが「疲れてしんどいなぁ」と思うくらいの働きをした時に、御自身を癒す為にどんなことをするか知っていますか?  静かなところで神さまとお話をする時間、お祈りをするんですね。イエスさまが多くの人たちを癒す力は、神さまから与えられたものです。その神さまに感謝を献げて、「これからどうしたらいいですか」とお話しするんです。その時間がイエスさまを元気にしてくれる時間です。イエスさまは一人でお祈りをしていましたが、シモンたちから「みんなが探してる」と言われます。みんなは、イエスさまがずっと傍にいることを希望しますが、イエスさまの働きは、神さまのことを多くの人に伝えることなので、他のところにも神さまのことを伝えると言います。

わたし達は、神さまからいただく恵みを、自分だけのものにしたいと思うこともあります。でも、イエスさまが伝える神さまの恵みは、多くの人に分け与えるものです。他の人に分けても溢れてくるほどの恵みです。病気の人をイエスさまのところに連れきた友達みたいになれるよう、イエスさまの教えてくださることを守っていきましょう。

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

旧版(1987年版)45番「わたしたちの ともだちに」、改訂版126番「うたいましょう」。

やってみよう

☆宣教するものとなろう

「イエス様にならって、宣教するものとなりましょう。しかし、宣教するには体力・知力・

行動力が必要です。みんなで力を合わせて、ミッションをクリアしましょう。」

1. じゃんけん:リーダー(教師)に全員勝ったらクリア。

2. リーダー(教師)が何を言っても「イエスさま」と答える。

「今日は寒いね。」→「イエスさま」という感じでつられないようにするゲーム

3. 今日の聖書に出てくる登場人物の名前は誰ですか?

答え:イエスさま、シモン、アンデレ、ヤコブ、ヨハネ、シモンのしゅうとめ)

4. 今日のみことばを暗唱する。

「そこでも、わたしは宣教する。そのためにわたしは出て来たのである。」

※「おめでとう!全員みごとミッションクリアです。イエスさまの弟子として、認定されました。自信を持って、みんなタラントを生かして宣教の働きに励みましょう。」

※賞状をあげても良いですね!

はなしてみよう

Ⅰ 病気を癒してもらうために、イエスさまのところへ日没後に集った多くの人々。私たちがイエスさまの立場であれば、どう対処したでしょうか?その対処の方法を考えた時の気持ちを分かち合いましょう。

Ⅱ イエスさまは、人里離れた場所で祈りの時間を持ちました。私たちがお祈りをする時間、場所、場合を考えてみましょう。神さまへのお祈りの時間、内容が「感謝」なのか、「お願い」なのかを、振り返ってみるのも良いでしょう。