2020年11月22日 聖霊降臨後最終主日
マタ25:31~46 エゼ34:11~16, 20~24 エフェ1:15~23

今週の聖句

「正しい人たちは永遠の命にあずかるのである。」
マタイによる福音書25章46節

ねらい

神さまはどんな小さなことでもちゃんと見ていてくださることを伝える。

説教作成のヒント

聖霊降臨後最終主日は終末(世の終わり)について思いを向けることになります。いわゆる「終末論」です。しかし、子どもたちにこのことを伝えることは難しいでしょう。ちなみに、「終末論」というと大人でもおどろおどろしい恐怖のイメージを持ちがちですが、聖書が重要視するのは、「救いの完成の時」ということです。それは、キリスト者にとっては希望の時ともなります。前述のようにこのことを子どもたちに伝えることは大変難しく思いますので、神さまはどんな小さな良い行いも必ず見ていてくださって、必ず最後には報いてくださる、ということを伝えていければと思います。

豆知識

このテキストで羊と山羊とが選り分けられる様子が記されています。そして、「羊」は祝福された者、逆に「山羊」は呪われた者と記されていることから、羊と山羊に対してもそんなイメージが持たれやすくなっているのかもしれません(例えば、悪魔崇拝者たちはバフォメットという頭が山羊の像を崇拝していますが、確かな関連性は不明ですが、この聖書の記述もそんなイメージを生み出した一つかもしれません)。しかし、本来の聖書の記述によりますと羊と山羊に善悪のイメージはありません。むしろ、両者は明確な区別もなく記されているのが一般的だとも言われています。たまたま羊飼いたちが自分たちの飼っている羊と山羊とを選り分ける様子(夜間では山羊は寒さを嫌うので屋内に、羊は新鮮な空気を必要とするので屋外で過ごしていた様子から)が身近な題材として取られたということでしょう。

説教

みんなは神さまってどんな方だと思う。おじいさんみたいかな? それとも若いお兄さんみたい? それとも綺麗な女の人?

分かんないよね。だって見たことないもの。そう、神さまって目で見ることができないから、正直、いるのかどうかも分からない。でもね、確かに神さまはおられるんだ。そして、神さまはわたしたち(ぼくたち)のことをちゃんと見ていてくださる。なかなかそんなことに気づかないんだけれども、神さまは全部知っておられるんだ。

たとえば、君たちがお友達に親切にしてあげたこと。お友達と仲良く遊んであげたこと。動物に親切にしてあげたこと。可愛い可愛いしてあげたこと。お父さんお母さんのお手伝いをしたこと。困った人を助けてあげたこと。落し物を届けてあげたこと。泣いている子に大丈夫だよって声をかけてあげたこと。大切なおもちゃを貸してあげたこと。おやつを半分あげたこと。病気をしちゃった子のところにお見舞いにいったこと。喧嘩した子と仲直りしたこと。ちゃんとごめんねって言えたこと。弟や妹の面倒を見たこと。はじめて会った子にもちゃんとあいさつができたこと。みんなみんな神さまは見ておられて、知っておられるんだ。

逆に、いじわるしちゃったこと。いじめちゃったこと。ごまかしちゃったこと。嘘をついちゃったことも神さまは知っておられる。どうしよう。神さまは悪いことも見ておられるってことはしかられちゃうのかな。でもね、大丈夫。神さまは赦してくださる。あっ、悪いことしちゃったなって気づいて、神さまごめんなさい。僕(わたし)悪いことしちゃったって謝るなら、神さまは全部赦してくださるはずさ。そしてね、悪いことはみんな忘れちゃうんだって。えっ、何、もう忘れちゃったよ、って神さまは言ってくださるんだ。でもね、良いことは全部、ずっと覚えていてくださる。あの時、こんな良いことをしたよね。あのとき、お友達のことを助けてあげたよね。あのとき、困っていた子に親切にしてあげたよね、って。そして、いつか必ずご褒美をくださるはずさ。それが、神さまなんだ。

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

旧版(1987年版)119番「やさしいめが」、改訂版114番「やさしいめが」。

やってみよう

☆絵本を読んでみよう

『しんせつなともだち』(ファン・イーチュン作 福音館書店)を読んで、みんなで思ったことや感じたことを話してみよう。人数に合わせて動物役を決めて、即興劇をやってみましょう。

はなしてみよう

神さまが喜ばれることって何かな。神さまが喜ばれることをしたらどうなるのかな。みんなで話し合ってみよう。