神さまに認められるために、良いことをしたり、ルールを守ったりすることでポイントを稼がなくても、神さまが私たち一人ひとりを大切にしてくださることを喜ぶ。
真理とは神の言葉そのものが生きて働くイエス・キリストです。
宗教改革を心に留める特別なときですが、宗教改革という出来事よりも、何もない私を神さまがイエス・キリストによって救ってくださる(愛してくださる)ことが自由を与えること、そしてその喜びを他の人とも分かち合う存在として導くということを伝えたいものです。
宗教改革は当時のキリスト教会を分断する出来事でもありましたが、それまでにもあった分断、例えばいわゆる聖職者と信徒、男性と女性、大人と子ども、貴族と平民というような違いを超えて共に神の民とされているという社会的な変革へとつながりました。
何百年も前のことです。世界中でペストという病気が流行しました。新型コロナウイルスと同じように広がりましたが、今のように病院やお医者さんが沢山いるわけではなかったので、多くの人が助かりませんでした。だから、この病気にならないように、また病気になった人が元気なるようにと、みんな熱心に神さまにお祈りしました。神さまの助けをいただくために何をしたらよいかを考えました。出来ることはなんでもして、神さまに力をいただくようにと頑張りました。一生懸命にお祈りや礼拝をすることに加えて、人に良いことをすることにも力をいれて、まるでポイントをたくさん集めることで、神さまに助けてもらえると考えるようになりました。ルターさんという人もそうでした。
教会もみんながポイントを貯めることができように応援し、ポイントが少ない人は、お金を払ってお札(ふだ)を買うことでポイントがもらえると伝えました。足し算みたいに大きくしていく生き方です。でも、ポイントをいくら貯めても、まだ足りないように感じて、病気の怖さは近くにあるのに、神さまの助けは遠く離れているような気持ちは晴れませんでした。
ルターさんもそのことに悩みましたが、聖書に書かれた神さまの言葉を何度も味わううちに、気付いたことがありました。それは、足し算の生き方をしなくてもいいのだということでした。神さまはポイントをたくさん集めることを喜んでくださるのではなくて、もともと誰もポイントなんて何も持っていないこと、そして、だからこそ神さまが助けてくださるというものでした。足し算の生き方は、ポイントをたくさん持っている他の人をうらやましく思ったり、自分はポイントが足りないように思って怖くなったり、あまりポイントを持っていない自分は神さまや周りのみんなからダメなやつと思われているのだと考えたりして苦しくなってしまいます。そこからみんなを自由にするためにイエスさまは来てくださったのです。イエスさまがくださる生きる力をみんなでわけあって、今の時を歩んでいきたいと思います。
*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
旧版103番「どんなにちいさい」、改訂版58番「どんなにちいさいことりでも」。
宗教改革主日、ということでマルチン・ルターとバラの紋章について学びます。
紋章の背景や花などの色、一つひとつに意味があります。
ルターの紋章は、そもそもルター家に伝わるバラのマークが元になっていると言われています。
バラの他に、ハート(心臓)と十字架、それを包む円環でデザインされています。
黒い十字架の付いた赤いハートは死んでよみがえったキリストへの信仰を。
その周りの白いバラはこの世を超えた喜び、なぐさめ、平和を。
空色の地は天の始まりを表し、それらを囲む金色の輪は永遠にして高貴な救いを与えられていることを象徴しています。
ルターは、自分の信仰と教会観を表すためにこのような紋章を考え出しました。
私たちも、私たち自身のハート(心)の中心に十字架をしっかり持ち、日々を過ごしましょう。
準備
・プラバン(100円ショップで買えます) ・油性マジック ・穴あけパンチ ・トースター
・アルミホイル ・ルターの紋章のコピー(左のリンク先は三鷹教会。ルーテル教会ホームページから画像をコピー可)
・キーホルダーの金具(100円ショップで買えます)
活動
・コピーの上にプラバンを置いて、プラバンに紋章を描き写す(自分で写すのが難しい子どもには、描き写したものを渡す)。
・輪郭と同じ面に色を塗ると色がにじむことがあるので、プラバンを裏返して裏面から色を塗る。
・塗り終わったら、金具をつけるところにパンチで穴を開ける。
・トースターにアルミホイルを敷いてその上で焼く。
・冷めたら金具を付けてできあがり。
イエスさまの言葉で覚えていることを出し合ってみましょう。
その言葉を聞くとどんな気持ちになりますか。