洗礼者ヨハネとイエス様の関係を分かり易く伝える。
洗礼をとおして、誰でも「神様のこども」になることを教える。
クリスマス物語にさかのぼることで、ヨハネとイエス様の関係性が見えてくる。
ヨハネの洗礼と、現在教会で行われる洗礼を結びつけて話す。
ヨハネの洗礼は「悔い改めの洗礼」だったので、厳密には教会で行われる洗礼と同じではありません。教会の洗礼は「悔い改め」に加えて「救いのしるし」でもあります。
クリスマスのお話しのなかで、マリアさんのおなかに赤ちゃんイエス様がいた時に、マリアさんの相談に乗って、マリアさんを元気づけたのが、マリアさんの親戚のエリサベトさんでした。ちょうどその時、エリサベトさんのおなかの中にも赤ちゃんがいたんですよ。その赤ちゃんこそ、大人になって「洗礼者ヨハネ」と呼ばれるようになったヨハネさんだったんです。マリアさんとエリサベトさんは親戚同士で仲が良かったので、その子どものイエス様とヨハネさんも仲良しでした。
ヨハネさんは、イエス様が「神様の子ども」だっていうことを知っていました。イエス様が、世界中のみんなに神様の言葉を伝えようとしていたことも知っていました。だからヨハネさんは、イエス様のお手伝いをしようと決めていました。みんながイエス様の言葉を聞いて元気になるために、ヨハネさんは準備をしたわけです。そのヨハネさんの準備というのが、ヨルダン川でみんなに洗礼をしてあげることでした。洗礼っていうのは、今も教会でやっています。赤ちゃんが生まれたときに、牧師さんにきれいなお水を使って洗礼をしてもらいます。大人の人も、イエス様のことを信じる人は教会で牧師さんに洗礼をしてもらいます。ヨハネさんの時代にはまだ教会はなかったので、ヨルダン川の水で洗礼をしたんですね。
ヨハネさんはすごく変わった人だったみたいです。布で作った服を着ないで、らくだの毛皮でできた服を着ていました。町の中のお家に住まないで、砂漠みたいな荒れ野に住んでいたんです。みんなと同じようなご飯を食べないで、「いなご」という虫や「はちみつ」を食べていたんだって。変わってますね。
イエス様はヨルダン川で、そのヨハネさんから洗礼をしてもらいました。その時不思議なことがおこったそうです。天の高いところから「あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」っていう声がしたんです。神様の声ですね。実は私たちが洗礼をしてもらう時も、私たちの耳には聞こえないけれど、神様は「あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」って言ってくれるんですよ。
*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
ヨハネのように街を棄てて禁欲的な生活をする人たちは、現代にもいると思います。でもあえて人々が暮らす街に留まって、人々と一緒に食事をし、人々に語りかけたのがイエス様でした。