皆さんは、大事にしていた物がなくなって必死に探した経験はありますか。本がなくて探したとか、家の鍵がどこにないとか。お金がなくなったということもあるかもしれません。まぁその場合は、ただ単純に使ってしまっただけかもしれませんが。今日の話は、そんな私たちの経験と結び付けて聞くとより分かりやすいでしょう。最初は100匹の羊のうち、1匹がいなくなってしまったというたとえ話が話されています。飼い主は当然、一所懸命に探しに行って探します。他に99匹いるとはいえ、1匹の羊も大切な1匹です。当然、必死になって探すんです。次になくなった銀貨を探す人のたとえが話されています。こっちはもっとわかりやすい。１枚の銀貨は、当時の一日の賃金ぐらいとされています。人によって違うでしょうけれど、1万円札を一枚なくしたと言ったら分かりやすいでしょうか。物凄い大金ですね。そりゃあ必死に探しますよね。イエスさまはこのたとえ話を通して、あなたたちもそのように、神さまが必死に探し求めているんだよと私たちに教えようとしているのです。私たちはついつい、神さまのことを考えずに、自分のことばかり考えて、神さまから遠くに行ってしまいます。神さまから離れていくことは、神さまの優しさを忘れていってしまうことであり、とても寂しく辛いことです。けれども、私たちが自分で離れていってしまっても、神さまは必死になって私たちを探しに来てくれるんです。それほどまでに、神さまは深い愛情をもって、私たちをいつも見守ってくださっているのです。そしてその愛情深さは、あなただけでなく、皆に向けて与えられています。自分だけでなく、隣にいる誰かもまた神さまに愛されて、一緒に嬉しい気持ちになれる。共に喜ぶことの嬉しさを、私たちも覚えていきましょう。