主の変容(顕現節最終)から四旬節へ、典礼色は白から紫へとかわります。
光と影のコントラスト。受難と十字架の陰に復活の栄光の姿が隠されています。
受難予告の第一回目と第二回目の間に挟まれたエピソードとして、イエスさまのお姿が白く輝く、弟子たちは栄光の姿を目撃します。三人の弟子ペトロとヤコブとヨハネは、その証人となります。
天からの声「これはわたしの子、選ばれた者、これに聞け」(35節)は、イエスさまの洗礼の時にもあった天からのお告げを思い起こします。「あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」(3章22節)。霊(油)の注ぎはメシアを示し、召命、神さまからのコールです。召命には使命が伴います。イエスさまはモーセとエリヤと三人で、エルサレムでの出来事、十字架の死と復活について話し合っていました。
モーセもエリヤも山へ上り、神の顕現と出遭っています。かつての預言者たちが経験した顕現を読んでおきましょう(出エジプト記3章、19章、列王記上19章)。
(クロスを指して)これは十字架に架かったイエスさまのお姿です。教会の暦では来週から四旬節・レントに入ります。レントはイエスさまの受難と十字架の死、これからイエスさまは苦しみを受けることになります。しかし、その前に今日の物語、主の変容があります。主の変容とはイエスさまの衣が真っ白に、お顔やお体も輝いて光を放ちました。これは何を意味するのでしょうか。
そこにはイエスさまだけではなくモーセとエリヤもいました。彼らは偉大な預言者でした。イエスさまは祈るために度々山へ出かけられますが、預言者たちも山で神さまと出遭いお告げを受けました。神さまはとっても重要な使命を与えられる時、ご自身を顕し示して預言者たちに告げました。
イエスさまはモーセとエリヤと語らっていますが、何を話していたのでしょうか。それは、これからエルサレムで起こる出来事、イエスさまが都へ上ると、そこで捕らえられて、大きな苦しみを受ける、殴られたりムチで打たれたり、十字架に架けられてしまうということを話し合っていました。
三人の弟子ペトロとヤコブとヨハネは、これを目撃しました。ペトロはびっくりして「仮小屋を三つ建てましょう」、頓珍漢なことを言っています。神の栄光は、人間の手で作ったものに収まるものではありません。
更に、天から神さまのお告げがありました。「これはわたしの子、選ばれた者。これに聞け」。イエスさまの輝く栄光の姿は、この後に隠されてしまいます。受難が始まると、人々から悪口を言われ暴力を振るわれ、とうとう十字架に架けられてしまいます。しかし、その陰にイエスさまのまことのお姿が隠されていました。「三日目に復活することになっている」、よみがえりの命、栄光に輝く復活のお姿です。
(クロスを指して)この十字架のイエスさまは、やつれて痛ましいお姿です。でも、この十字架のイエスさまのお姿を見るたびに、天からのお告げのみ言葉を思い起こします。「これはわたしの子、選ばれた者、これに聞け」。イエスさまは弟子たちだけに受難予告「三日目に復活することになっている」と言われました。このことはイエスさまから聞いて、お弟子さんたちだけが知っている、知らされていることでした。
*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
□1番 「みんなでたたえましょう」
□改訂版8番 「みんなでたたえましょう」
ペープサートで、登場人物をつくります。
表と裏に絵が描けるように。
イエスさま 表:普通の姿 裏:真っ白に輝く姿
ペトロ 表:寝ている 裏:驚いている
ヤコブ 表:寝ている 裏:驚いている
ヨハネ 表:寝ている 裏:驚いている
モーセ 表:笑顔 裏:十戒を持った姿
エリヤ 表:笑顔 裏:預言の書を持った姿
ペープサートをつかって、その場を再現してみましょう。
ペトロさんが言った言葉はなにだったでしょうか。
また、最後に神様が告げられた言葉へと話しがつながるようにしましょう。
・なぜイエス様は白く輝かれたのだろう
・モーセとエリヤさんと何を話していたのだろう。
・お弟子さんたちはどうして寝ていたのだろう。
・ルカによる福音書には神様の声は何回聞こえてくるだろう。それはいつ?どこにある?