2019年2月24日 顕現節第8主日
ルカ7:1-10 列王記上8:41-43 ガラテヤ1:1-10

今週の聖句

ひと言おっしゃってください。そして、わたしの僕をいやしてください。
ルカによる福音書7章7節

ねらい

神の言葉は必ず実現すると信じることができたら、絶望に倒れることはないこと、あるいは、倒れても再び起き上がることができることを伝える。

説教作成のヒント

奇跡物語は起こった奇跡に注目してしまいがちだが、奇跡そのものよりも、百人隊長が何を信じていたのかに注目する。

豆知識

今日の聖書箇所に登場する百人隊長は、ローマ軍の役職の一つで、その名の通り百人の兵士を統率する指揮官である。百人隊は実戦部隊の中核で、各地に駐屯しており、ローマの支配下にあった当時のユダヤにも百人隊が駐屯していた。

説教

聖書には様々な奇跡について書かれています。今日の聖書箇所もそうです。死にかかっていたローマの軍隊の隊長の部下が癒されて元気になるというお話が書かれています。奇跡なんて本当にあるのかなんて疑う人もいるでしょう。大事なのは奇跡が起こったということではありません。でも、どうしても奇跡が起こったことの方に注目してしまいます。そっちの方が人目を引くからです。奇跡は不思議なことが起こります。ですから、本当にそんなことが起こったのかと疑うことも含めて、奇跡の方に意識が向いてしまいます。死にかかっている人がいきなり治って元気になったのを目の前で見たら、絶対に驚くと思います。もっとすごいことは、死んだ人が生き返った話も聖書には出てきます。それこそ、びっくり仰天の出来事です。でも、奇跡にばかり目を奪われると、自分にも奇跡が起こってほしいとずっと願っているのに、どうして自分には奇跡が起きないんだとか、そのうち不満だらけになります。普通では起こらないような不思議な出来事だから奇跡というのに、何でも良いから奇跡を起こしてくれれば文句ないよという感覚になってしまうでしょう。でも、さっきも言ったように、奇跡が起こったことが大事なのではありません。ローマの軍隊の隊長が「ひと言おっしゃってください。そして、わたしの僕をいやしてください」と言ったように、神様の言葉は必ず実現すると信じることが大事なのです。奇跡が起こることを信じたのではなくて、神様の言葉が必ず実現して部下が癒されるとこの隊長は信じて疑いませんでした。奇跡を信じているのだとしたら、何か困ったことがあるたびに奇跡を求めるようになってしまい、奇跡が起こらないと神様を信じられなくなります。神様の言葉は必ず実現すると信じることができたら、奇跡が起こらなくても、あなたは困難を乗り越えることができます。神様の言葉は、奇跡ではなくても、あなたの生活のあらゆる場面で、いろいろな仕方で、実現していくからです。

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

□6番 「しゅをほめたたえよ」

□32番(改訂版) 「すべての人よ」

やってみよう

☆好き好き伝言ゲーム

①みんなで輪になって、手をつなぎます。

②百人隊長を1人決めます。

③百人隊長は、好きな数だけ隣の人の手を「ぎゅっ」と握ります。

④最後の人は、握った数だけ「好き」といいます。1回なら「好き」2回なら「好き好き」3回なら「好き好き好き」

⑤正解したら、百人隊長を変わります。

百人隊長のように、人を愛するという気持ちは、不思議なことに周りの人々の心をどんどんあたたかくして、伝わっていきますね。

はなしてみよう

・百人隊長は、どんな人だったでしょうか?

・百人隊長は、イエス様のことをどのような人だと思っていたでしょう?

・百人隊長のように、自分以外の人を愛し、お互いに思いあえたらどんな気持ちでしょう?

・みんなにとって、教会のお友達は特別な存在ですか?