2018年10月14日 聖霊降臨後第21主日
マルコ10:1-16 創世記2:18-24 ヘブライ2:5-9

今週の聖句

「神の国はこのような者たちのものである。」
マルコによる福音書10章14節

ねらい

イエス様が子どもを受け入れるとき、子どもが子どものままで受け入れられていることがわかります。「神の国はこのような者たちのものである」と言われました。子どもは子どものままで、ありのままに受け入れてくださるのです。同じように、子どものように神の国をありのまま受け入れることの大切さを教えられました。

説教作成のヒント

人々が小さな子どもをイエス様のもとに連れてきたことに始まります。彼らの目的は、ただイエス様に触れていただくためでした。触れていただくとは祝福してほしいというたった一つの願いがあったのです。ところが弟子たちは、その人々を叱りつけたのです。ただでさえ忙しいイエス様に迷惑がかかると思ったのでしょう。イエス様はその弟子たちをみて「憤る」のです。原文のギリシャ語でも、かなり激しい言葉がつかわれています。弟子たちにとって、子どもはイエス様の話は理解できないと思っていました。しかし、まず子どもたちを受け入れてくださるのです。

豆知識

聖書には「幼子」「子ども」について以下のようにでてきます。「これらのことを、賢い者や知恵のある者には隠して、幼子たちに表してくださいました。(マタイ福音書11:25))「私が子供であったときには、子供として話し、子供として考え、子供として論じましたが、おとなになったときには、子供のことをやめました。(コリント人への第一の手紙13:11)」「兄弟たち。物の考え方において子供であってはなりません。悪事においては幼子でありなさい。しかし考え方においてはおとなになりなさい。(コリント人への第一の手紙14:20)」「まだ乳ばかり飲んでいるような者はみな、義の教えに通じてはいません。幼子なのです。しかし堅い食物はおとなの物であって、経験によって良い物と悪い物とを見分ける感覚を訓練された人たちの物です。(ヘブル人への手紙5:12-13)」あまり良い意味ではありません。しかしだからこそイエス様は「あるがままに」受け入れないといわれたのかもしれませんね。

説教

神さまの国にポムという天使がいました。ポムの仕事は、神さまからのプレゼントを毎日、すべての人間に届けることでした。そう、ポムは「めぐみ宅急便」の天使だったのです。今日も神さまはポムを呼ばれました。「ポム、いつもご苦労さんだね。今日もしっかりたのむよ。いつも言っているように手渡しするときに「神さまはあなたを愛しています」と言って渡しておくれよ」。神さまはいつも「わたしはあなたを愛しています」と言って渡すようにポムに頼むのでした。ポムは「は~い」と元気よく飛び立っていきました。  ポムは今日も、たくさんの「めぐみ入りプレゼント」を一杯持って、地上にやってきました。「さあて、どの家から配っていこうかな。あそこに大きな家がある。そこからだ」と急いで飛んでいきました。ポムは「神さまはあなたを愛しています」と言ってプレゼントを渡そうとしました。すると「そのへんにでも置いてくれ。いま忙しいから」と受け取ってもらえませんでした。ポムは隣の家へ行きました。トントン「神さまはあなたを愛しています。これ、神さまからのプレゼントです」。家の主人がでてきました。「そんなものいらないよ。持ってお帰り」と追い返されました。次の家では「それはお金がいるのかい。ただならいただくよ」と言われました。ポムはだんだん悲しくなってきました。神さまがくださるプレゼントを誰も喜んでくれないのです。ポムは一日の仕事を終えて神さまの国へ帰って行きました。  次の日も神さまは「ポム、いつもご苦労さんだね。今日もしっかりたのむよ。いつも言っているように手渡しするときに「神さまはあなたを愛しています」と言って渡しておくれよ」と言ってたくさんのプレゼントを渡してくださいました。ポムは昨日あったことを神さまに報告しました。神さまはニコニコと笑いながら、「ポム、心配ないよ。愛というのは必ず伝わっているからね」と言われました。ポムはその言葉を信じて今日も元気よく飛び立って行きました。でもやっぱり同じでした。来る日も来る日も同じなので、ポムはこんな無駄なことやめてしまおうと考えました。でも、神さまはいつもと同じように「手渡しするときに「神さまはあなたを愛しています」と言って渡しておくれよ」と言われるのでした。  ある日「今日はどの家から配ろうかな」と思っていると、町の様子がすこし変わっていることに気がつきました。なんだかみんな優しく微笑んでいます。ポムが屋根の上からながめていると、町中の人が「愛しています」といってプレゼントを交換したり、病気の人をお見舞いしたりしています。みんなお互いに助け合っています。神さまからの愛というプレゼントを分け合っていたのです。ポムの所に一人の女の子が近づいてきました。そして小さなプレゼントを二つ差し出しました。「一つは神さまに差し上げてください。一つはあなたに」。ポムはうれしくなってプレゼントをあけると、「いつもありがとう。わたしもあなたを愛しています」というかわいいカードがでてきました。ポムは嬉しくてたまりませんでした。急いで神さまのところへ初めてのプレゼントを届けにいきました。わたしたちはそのままで神様に愛されているのですよ。

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

□105番 「ちいさいこどもら」

□改訂版5番 「こどもをまねく」

やってみよう

イエス様と仲良くしている絵を描きましょう。

たとえば、おはなしをしている。手をつないでいる。あそんでいる、など。

はなしてみよう

1、教会にくる小さな子どもたちってどんなかんじ?

2、弟子さんたちはどうして子どもたちをイエス様の所に連れてくるのを嫌がったのかな。

3、子どもはそのままでいいよって、イエス様は言って下さったけど。そう言われたらどんな感じがするかな。