復活の要因や過程を科学的に説明することは、わたしたちにとって実は意味が無い。なぜならば、いずれにしてもわたしたちが自分自身によってそれを実現することは不可能だからである。むしろ大事なことは、キリストによって始まった新しい命が、わたしたち自身の生をどのように変えていくか、ということにある。わたしたちはそれぞれの「ガリラヤ」で、主イエスの新しい命と出会うことになる。
見えないところに新しい命が生まれてくる、身近な例を挙げてみる（土の中の球根、卵の殻の中のヒヨコなど）。そして、そのような新しい命に触れる時、わたしたちの心は力づけられる。わたしたちのそれぞれが生きている場所で、主イエスはご自分の新しい命の力を分かちあうために待っておられる。
イースターでは復活のシンボルとして卵が用いられる。卵を新しい命の象徴とすることは、古来より様々な文化と宗教において見いだされる。古代の中東の教会では、主イエスの流された血を覚えてイースターには卵を赤く塗っていた。その後、中世に入ってこの習慣が広く伝えられていったと考えられている。1610年に教皇パウロ6世が復活の象徴として卵を食べることの祝福の祈りを残している。またイースターエッグ探しが、1783年にワイマールのゲーテ邸で洗足木曜日に行われたことが記録されている。
みなさん、イースターおめでとうございます。イースターは、イエス様が甦られたことをお祝いする日です。今日の聖書のお話しでは、イエス様のお墓が空っぽだったことが書かれています。なぜ空っぽだったことをお祝いするのでしょう？
聖書には、金曜日の午後、十字架で死んだイエス様を、夜になる前に大急ぎでお墓に納めていたと、書かれています。お墓は横に穴を掘ったもので、中にイエス様のなきがらを納めた後、大きな石でふたをしてありました。
安息日が終わって夜が明けた日曜日の朝早く、イエス様の弟子の女の人二人がイエス様の体をきれいにしようと思ってお墓に向かいました。お墓に向かいながら二人はきっと、イエス様が亡くなってしまって、もう会えなくなってしまったことを悲しんでばかりいたことでしょう。
ところが、お墓についた二人はとても驚きました。大きな石が転がされて、お墓の中にはイエス様はいなかったからです。お墓の中にはただ、白い服を着た見たこともない人がいて、こう言うのでした。「驚くことはない。あなたがたは十字架につけられたナザレのイエスを捜しているが、あの方は復活なさって、ここにはおられない。」
イエス様は、神さまから新しい命を与えられて、甦られました。だから空っぽのお墓は、何にも無い、がっかりするようなことではありませんでした。それは、そこから新しい命が始まったことを示すものでした。
では一体イエス様はどこへ行ってしまったのでしょう？聖書には続けてこうかいてあります。「さあ、行って、弟子たちとペトロに告げなさい。『あの方は、あなたがたより先にガリラヤへ行かれる。かねて言われたとおり、そこでお目にかかれる』と。」ガリラヤは、弟子たちが、イエス様と一緒に村を巡って、病気の人を訪ねて癒したり、仲間はずれにされていた人と一緒に食事をしたりした場所でした。そこでイエス様は、弟子たちを待っていますよ、と聖書は伝えているのです。
わたしたちは、とても悲しいことがあったりする時、自分が空っぽになってしまったと思うことがあります。でも、神さまはその空っぽのわたしたちの中に、新しい命を与えてくださるのです。そしてまた、悲しんでいる他のだれかのために、その新しい命の力を使おうとするとき、そこには、見えないけれども、イエス様がわたしたちたちと一緒にいて、わたしたちにもっともっと命の力を与えてくださるのです。神さまから新しい命を与えられたことをみんなでお祝いしましょう。
＊讃美歌は”こどもさんびか”（日キ版）より
□１１３番 「くさのめきのめが」
□改訂版９１番 「主の復活、ハレルヤ」
(Lv.1)イエス様のお墓が空っぽだったのを最初に見つけたのは誰でしょう？（答え：マグダラのマリア）
(Lv.2)マグダラのマリアはイエス様に、「ラボニ」と呼びかけました。これは、何という意味でしょう？（答え：「先生」）
(Lv.3)今日の出来事の少し前（二日前）には、何があったでしょう？（答え：イエス様が十字架で死なれた）
(Lv.4)1節、「週の初めの日」は、何曜日でしょう？（答え：日曜日。毎週日曜日に礼拝をするのは、イエス様の復活が日曜日だったからです）
(Lv.99)イースターと言えば「たまご」ですが、これは何をあらわしているでしょう？（答え：イエスさまの「復活」）
１）たまごさがしをする。
２）キャンディ探しをする。→卵の代わりにイースターカードとキャンディなど小さなお菓子をいれた袋を探す。
３）イースターカードを自分で描き、好きな人にあげる。
自分のためだけに生きる命を「古い命」だとすると、新しい命の力とはなんだろうか？その新しい命は、わたしたちにとってどういう喜びをもたらすだろうか。