2014年5月21日 復活後第5主日
ヨハネ14:15~21 使徒17:22~34 Ⅰペトロ3:8~17 

今週の聖句

「わたしを愛する人は、わたしの父に愛される」
ヨハネによる福音書 14章21節

ねらい

・前半は聖霊を送るという約束、後半はイエスと父なる神とが一つということが教えられている。ここではイエスと父なる神とが一つであり、イエスを通して神を知るということを伝えたい。

説教作成のヒント

・「いまだかつて神を見た者はいません」(Ⅰヨハネ4.12)とあるように、神は見ることのできない方である。しかし、イエスを通して神はご自身を示されたのである。イエスと神はひとつであって、イエスを知ることが神を知ることである。

・「神は愛だからです」(Ⅰヨハネ4.8)とある。イエスを通して、神の愛を知り、愛を受け、愛に応えて生きるということが神を知るということでもある。

豆知識

・15節の「わたしの掟」とは、13.34にあるは「わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい」というイエスの「新しい掟」である。この掟を守るためには、イエスに愛され、その愛を受け入れ、愛に生かされることが何より必要だと教えられている。

・聖霊の働きについて教えられている。イエスは、私たちに父なる神を示してくださり、神と私たちを執り成してくださった方であり、聖霊は、私たちをイエスに、そしてイエスを通して神に押し出してくださる方と考えてよいであろう。

説教

神様を見たことがある? 神様はどんなお顔をしている? 神様を見ることができたらいいなって思うかもしれないけれど、私たちには神様を見ることはできません。神様を見た人はいません。見ることができないのなら神様のことは何にも分からないと思うかもしれません。けれども、私たちは神様のことをちゃんと知っているのです。イエス様が教えてくださったからです。イエス様は、神様のことを私たちに教えるために私たちの世界に来てくださったのです。

「だけど、私にはイエス様を見ることもできない」と思うかもしれません。確かにそうです。今、こうして、みんなと顔と顔を合わせているように、イエス様と顔と顔を合わせて、イエス様を見ることはできません。だから、イエス様も分からないのかと言えば、そうではありません。自分の目で見ることのできないものであっても、ちゃんと分かっているというものがあるのです。例えば、優しい気持ちは見ることができません。けれども優しい気持ちは分かります。誰かを大好きだっていう気持ちも見ることはできません。けれども、大好きだっていう気持ちも分かるのです。そのようにして、イエス様が私たちを思っていてくださる気持ちが分かる時に、私たちはイエス様が分かるのです。そして、そのようにしてイエス様が分かるということは、心の目でイエス様を見ているということなのです。

イエス様は私たちといつも一緒にいると約束してくださっています。そのイエス様の約束を私たちが信じる時、私たちの心の目はイエス様を見ています。イエス様は私たちのことが大切だと言ってくださっています。そのイエス様の気持ちが分かる時、私たちの心の目はイエス様を見ているのです。そして、心の目でイエス様を見ているということは、イエス様の心と私たちの心がつながっているということです。

そして、もうひとつ大切なことがあります。私たちが、心の目でイエス様を見る時に、私たちの心の目は神様をも見ているということです。イエス様を見るということは、神様を見るということなのです。そして、私たちの心がイエス様の心とつながるように、私たちの心の目が神様を見ているなら、私たちの心は神様の心ともつながっていることになるのです。そのようにして私たちが神様のことを分かるようになるために、イエス様は私たちの世界に来てくださったのです。いつも、心の目でイエス様を見ていたいと思います。また、そのようにして心の目で神様を見ていたいと思うのです。

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

□7番 「かみはうちゅうのつくりぬし」

□改訂95番 「聖霊によりて」

やってみよう

☆愛されることカードを作ってみよう

今日の聖書の箇所を読んで、愛される自分になるためにはどのようにしたらよいかを考えましょう。みんなで自分が思う愛されることを発表し合いましょう。好きな形のカードを作ってそこに書いてみましょう。

・色画用紙 ・サインペン ・はさみ

聖書振り返りクイズ

(lv.1)今日の箇所は、誰が誰に向けてお話ししていたでしょう。(答え:イエス様→弟子)

(lv.2)イエス様は、これからどうなると言っていた?(答え:「しばらくすると、世はもうわたしを見なくなる」)

(lv.3)「わたしの掟」って、具体的にはどんな掟でしょう。 (ヒント:ヨハネ福音書13:34にあります)

(lv.4)「別の弁護者」「真理の霊」「この霊」と色んな呼び方がされていましたが、今回の箇所では一番有名な呼ばれ方が出てきていません。「父、子、○○なる神」と呼ばれたりもするその呼び方とは、何?(答え:聖霊)

(lv.99)イエス様は「父よ、時が来ました」と言われていますが、何の時がきたのでしょう。(ヒント:聖書で、直後に何が起きているでしょうか)(答え:十字架にかけられ、命を落とす時が来た)

はなしてみよう

・イエス様も父なる神様も聖霊も神様のこと。どう違うのか、どこが同じか話してみよう。

・愛するってどういうことだろう。