TNG The Next Generation

2017年2月19日 顕現節7主日

福音書 マタイ5:38-48
第一の日課 レビ記 19:17-18
第二の日課 Ⅰコリント3:10-23

今週の聖句

「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。あなたがたの天の父の子となるためである。」
マタイによる福音書5章44-45節

ねらい

イエス様もまた敵対してきた者のために十字架に架かり死んでくださった。それは私たちに対する愛によります。そして、それは争いや、憎しみ合いに終止符を打つことだということを伝えられたらよいと思います。

説教作成のヒント

「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。あなたがたの天の父の子となるためである。」と教えられていることは不合理なことです。しかし、この不合理の中に身を置き、死んでくださったのがイエス様です。十字架の処刑の時、イエス様なら鞭うたれる痛みをご自身の力で和らげることもできたかもしれない。釘打たれる手をどかすこともできたかもしれない。神の子なら十字架から降りてみろという声に対してそうすることができたかもしれない。けれども、イエス様はそうされませんでした。確かに神の子であるにもかかわらず、イエス様はその不合理の中にご自身の身を置き、私たちのために死なれたということを念頭に置きながら、そのことがらの鉱脈、源泉である神様の愛について考えていくとよいと思います。

豆知識

この箇所も先週の箇所に引き続いて十戒や律法をもとにして話をされています。「目には目を、歯には歯を」という掟は、レビ記24章20節に記されています。この掟は行き過ぎた復讐を生み出さないためでした。

「隣人を愛し、敵を憎め」とありますが、これもまた憎しみをそのままにしておいてはならないという神様が与えられた掟です。出エジプト記23章、レビ記19章を読んでみるとその点が記されています。

説教

もともと「目には目を、歯には歯を」という掟は、自分がやられたこと以上のやり返しを防ぐために神様が人間にお命じになったことでした。けれども考えてみると、自分がやられたことよりも多くを仕返してしまっていることがあります。

そうするとどうなるでしょうか?たぶん今度は、相手がそれ以上のことを自分に仕返ししてくると思うんです。そうやって争いは、どんどん大きな争いになってしまいます。

相手よりも大きな傷を負わせてやろうという気持ちがエスカレートしてさらに大きな傷を負わせてしまいますし、もしかしたら二人だけのいざこざが、もっとたくさんの人を巻き込んでしまうことが起こってしまいます。

そんな私たちにイエス様は「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。」と教えられました。敵を愛するということは、とても難しいことです。喧嘩している相手や、嫌いな人を愛するということは中々できることではありません。

なぜそんなことをイエス様は教えられたのかというならば、憎しみがこれ以上広がっていかないためです。神様の愛は、この世に平和を実現するために注がれています。そして、私たちはこの神様の愛によって相手を大切に思ったり、たとえ憎い相手であっても神様の愛がこの人にも注がれているのだから大切な神様の子だということを知ります。そうするとどうでしょうか。私はもちろんのこと、隣に居るお友だちや、家族も神様の子だと気がつきます。

神様の愛してくれている子を傷つけて神様は喜ぶでしょうか。むしろ、同じ神様の子なのだから、その人のためにお祈りしたり、優しくすること、許していくことを神様は喜んでくださると思うのです。だから、イエス様は「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。あなたがたの天の父の子となるためである。」と教えてくださったのだと思います。この世の皆が神様の子です。神様の子同士愛しあって生きていくことの大切さを心に留めて過ごしてみましょう。

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

□45番 「わたしたちのともだちに」

□改訂125番 「イェス、イェス」

やってみよう

① クロスワードをしよう まん中に入る1文字を考えて入 れましょう。できあがったまん中 の文字を 集めて並べかえると あること ばになるよ。何かな?

(答え おいのり)

② みんなで すごろくをしましょう。 AVACOの「イエスさまの旅」(3才から)を使ってもよい。もちろん自分たちで作るともっとおもしろい。「イエスさまの十字架への道」「イエスさまの生涯」などをテーマに A3~模造紙を使って〈1回休み〉〈1つ戻る〉〈○○まで戻る〉〈1 つ進む〉などを入れて 作りましょう。ひとりひとりのコマも作ると楽しい。 ぜひ自分の教会オリジナルすごろくを作ってみませんか?

話してみよう

・「等価報復」について学んでみよう! ユダヤ教やイスラム教関連の本などに説明があると思うよ。

・何でイエス様は「等価報復」ではだめだと言ったの?その理由を考えてみよう! ・あなたの「敵」って誰だと思う?何でそう思う?

・「敵を愛する」ってどういうことだろう?

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