2016年3月20日 枝の主日
ルカ19:28~48 フィリピ2:6~11 ゼカリヤ9:9~10

今週の聖句

「言っておくが、もしこの人たちが黙れば、石が叫びだす。」
ルカによる福音書19章40節

ねらい

 イエスさまが「救い主」「平和の王」であることを子どもたちに伝える。

ポイント

・子ロバはメシアのしるし(ゼカリヤ9:9)。武力を表す馬と比べて、ロバは荷を負う家畜から、人間を助けて仕える者を表す。

・ルカ福音書には「ホサナ」(お救いください)という言葉がなく、代わりに「天には平和、いと高きところには栄光」。聖なる夜に羊飼いたちの前に現れた天使の讃美(ルカ2:14)に似ているね。

・イエスさまは、なぜ、泣いているの。イエスさまは都エルサレムがローマ軍によって、壊滅的に破壊されるのを知っていました。人々は平和の道を知ろうとせず、争いと破壊を繰り返しています。イエスさまは、滅びに向かう人々を憐れんで、泣いています。

豆知識

・石は出来事の目撃者(証拠やしるし)の意味があるよ「見よ。この石がわたしたちに対して証拠となる。この石は、わたしたちに語られた主の仰せをことごとく聞いているからである」(ヨシュア24:27)。神顕現に出会ったヤコブは「まことに主がこの場所におられるのに、わたしは知らなかった」と言って、枕にしていた石を記念碑にしているね。

説教

エルサレムの人々はメシアの到来を待ち望んでいました。メシアは、油注がれた者、救い主の意味です。イエスさまの時代から560年前に、ゼカリヤという預言者がいました。ゼカリヤは「メシアはロバの子に乗って来る」と、預言していました。その言葉の通り、イエスさまは子ロバに乗ってエルサレムの都に現れました。人々は自分の服を道に敷いて、イエスさまを「救い主」として喜び迎えました。大勢のお弟子さんたちが讃美しています。何て言っているかな。「主の名によって来られる方、王に、祝福があるように。天には平和、いと高きところには栄光」。イエスさまは平和をもたらす王として、馬ではなくロバに乗って登場しています。イエスさまは「平和の王」でした。

けれども、にぎやかなお弟子さんたちの声を「いったい何の騒ぎだ」と腹を立てる人たちがいました。律法学者とファリサイ派の人々です。イエスさまの人気が面白くありません。そこで、イエスさまに「お弟子たちを叱ってください」と言いました。イエスさまは、何と答えたでしょう。「もしこの人たちが黙れば、石が叫び出す」。面白い表現ですね。「石が叫ぶ」なんてことがあるんでしょうか。神さまへ向かって叫ぶ声を、人が黙らせることはできません。神さまは、喜び、讃美、嘆き、呻き、すべての声に耳を傾けておられます。イエスさまが進む道には石も転がっていて、その石はイエスさまが、救い主、平和の王として迎えられた讃美の声を確かに聞いていたのです。

また、道を進むイエスさまの前にエルサレムの神殿が見えて来ました。大きくて立派な神殿です。けれども、イエスさまは神殿を見て泣いておられます。なぜでしょう。神殿はやがて崩壊します。イエスさまを救い主として認めない人々が、争いを繰り返し、平和の道を知ろうとしないからです。戦争に敗れ、崩れた神殿の石が、その証拠となります。

子ロバに乗ったイエスさまを私の救い主としてお迎えしましょう。私たちの心に平和の王が訪れてくださいます。いつもイエスさまを覚えて、いつもイエスさまを讃美していたいですね。

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

□33番 「よろこべや」

□改訂版82番 「ダビデの子、ホサナ」

やってみよう

※「今週の金曜日はイエス様が十字架にかかったことを覚える日です」の説明をして、画用紙、または折り紙で十字架を作る。

※(イースターの準備)自分の絵を描き、切り抜いてストックしておく。

はなそう

今週の金曜日はイエス様が十字架にかかったことを覚える日です。

□イエス様はなぜ十字架にかかったのでしょうか。

□イエス様のお苦しみを覚えて、1週間、生活の中でなにかを我慢することにチャレンジしてみましょう。たとえば「好きなお菓子を食べること」とか「好きな漫画を読むこと」とか…。