「水と霊とによって新しく生まれる」とイエス様が言われているように、自分の力で生まれるのではなく、神さまの力によって守られ、歩むことを覚えたい。また三位一体主日として主と共に歩むことを覚えたい。
ニコデモは夜、イエス様のところに訪れたように、自分の立場上、盲目的にイエス様を信じることはできなかった。しかし、その教え、生き方に惹かれるものがあったことは否めない。「新しく生まれる」ということを聞いたニコデモは去っていくが、イエス様の逮捕に際して、ニコデモがイエス様を擁護する場面があり、十字架による死の後、イエス様の遺体を引き取る際には、ニコデモは没薬を持参している。このように人間の努力によって信仰を勝ち取り、生きていくのではなく、神さまの愛によって歩むのが信仰者の真の道である。
ニコデモという名前は「人々の勝利」という意味。「新しく生まれる」という「新しく」は「上から」という意味がある。「風」はギリシア語で「プネウマ」といい「霊」という意味もある。
スーパーや町で迷子になったこと、一緒に来た人とはぐれてしまった経験をしたことのある人はいますか？そういう時はとっても不安ですよね。はぐれてしまったらすぐにその人を探しますが、見つけたと思ったら違う人だったりするとなお不安です。後ろ姿ではなかなか分からないです。そんなことを繰り返して大きな不安の中で、見つけてもらって、手を握った時、とても安心します。誰かがそばにいてくれる、一緒に歩いていてくれる。そう思うこと、感じること。それは大きな喜びと安心です。今日はニコデモさんという人がイエス様に質問をします。「大切なこと、神さまが教えてくださることは何ですか」と聞くと、イエス様は「はっきり言っておく。人は、新たに生まれなければ、神の国を見ることはできない」と強い口調で言われたのです。ニコデモさんは「年をとった者が、どうして生まれることができましょう。もう一度母親の胎内に入って生まれることができるでしょうか」と素直に言いました。もちろんニコデモさんの言うことは分かります。わたしたち、大きくなったので誰ももう一度母親のお腹の中には入れません。イエス様は「新たに生まれる」と言われます。これは「上から生まれる」という意味にもなります。神さまの力で生まれる、神さまの愛によって生まれるということです。洗礼式は神さまの子どもとして新たに生まれるという時です。迷子になってしまって不安であった時、見つけてもらったように、神さまの愛に見つけられて、神さまと一緒に歩んでいくのが新たに生まれるということです。ニコデモさんはすぐにイエス様の仲間になったわけではありませんでしたが、多くの人がイエス様の言葉を聞いて、新たに生まれ、神さまの家族になりました。新しい家族の中心、大黒柱は神さまです。イエス様が祈りの時に「アッバ、父よ」と祈ったように、わたしたちも天の父を信頼して「アッバ、父よ」と祈ることがあたらしく生まれるということの第一歩です。自分の力ではなく、イエス様の愛、神さまの愛に守られ、一緒に歩いていきましょう。
＊讃美歌は”こどもさんびか”（日キ版）より
□８番 「せいなる」
□改訂版１２番 「聖なる聖なる」
・ニコデモは厳格に律法を守るファリサイ派でした。知識を持つ、きちんとした人でしたが、イエスさまをたずねてきて話を聞いても信じませんでした。それに対してイエスさまは「わたしが地上のことを話しても……」（3章12節）と言われました。知識は、神の国に入るために大切でしょうか？また、行い、身分、お金などは大切でしょうか？イエスさまは、なにが大切だとおっしゃっているのでしょうか？みんなで話してみよう。
ニコデモさんは夜，イエスさまの所に行きました。明るいときに行くのが恥ずかしかったからかな？みんなの前できくのはちょっと恥ずかしいこと、あるよね。今日はニコデモさんのようにこっそりきいてみよう。
＜用意するもの＞
高学年 白い紙と鉛筆人数分
低学年 幼稚科大きな布（ふろしき、カーテンなどなるべく黒っぽい色で）
◇高学年
内緒で聞きたい事を紙にかいて先生に渡します。先生は誰がかいたか言わないでみん
なに答えます。（紙に自分の名前を書かなくても良い）
◇低学年
先生は大きな黒い布を頭からかぶります。生徒はその中に一人ずつ入って夜にイエス
さまを訪ねたニコデモさんのように先生に何か質問します。
※ビジュアル聖書百科P２８３ニコデモ参照