世界の大きさと比較させ、神さまの愛がどれほど大きなものかを理解させる。
ヨハネ福音書は物語形式の単元よりも説明調で説教スタイルの箇所が多いので子どもたちに伝えるのが一苦労である。この単元の「神はその独り子をお与えになったほどに、世を愛された」はとても有名な箇所であるが、幼稚園から小学校低学年の子どもに説明をするとなるとやはり難しいので、何らかのツールを用いてメッセージをしたいところ。「世」とは英語の「ワールド」のこと、つまり「世界」を意味する。よって、全世界を見せるため世界地図、あるいは地球儀を用意したい。また、iPadで地球の写真、あるいはアメリカや日本の国旗を見せて世界を説明するのも一つの手だ。なお、受難節に選ばれている箇所としてイエスさまの受難にも触れて行きたいところだが、ここではあえて神様の愛の大きさを伝える工夫をより重視したい。
ヨハネ福音書において「世」とは元来、イエスと敵対関係にある概念である(「世は言によって成ったが、世は言を認めなかった」ヨハネ1:10)。「言」はイエスを指す。敵対関係にあったこの「世」に、神はその独り子を遣わす決断をされた。ここに愛がある。
(世界地図、あるいは地球儀を見せて)みなさん、これはなんだか分かりますか?はい、世界地図です(地球儀であれば「地球です」)。ではここはどこですか?(アメリカを指さす。子どもたちに答えさせる。「...日本!アメリカ!モンゴル!」)はい、正解はアメリカです。ではわたしたちの住んでいる日本はどこですか?(同様に答えさせる...)。では、神様が愛しておられる国はどこでしょう?(...みんなはそれぞれの答えを出す)。聖書には「神はその独り子をお与えになったほどに、世を愛された」というふうに書かれています。「世というのは...」(世界のどこだろうと考えるふりをして指をさすところを迷う動作をする)。「世」というのはこの世界全部のことです。日本だけでなく、アメリカも中国もドイツもロシアも...全部の国を神様は愛しておられます(世界地図であれば、世界全部を丸く指で囲む動作をする。地球儀であれば、地球儀に抱きつく)。世界中の国のすべての人を神様は愛しているのですが、では、愛しているとは、どういうことでしょうか?男の人と女の人がラブラブでいることが愛するということでしょうか?これとは少し違うのです。神様の愛というのは、たとえば「(だれか具体的にその場にいる子どもの名を挙げて)○○くん、おなか空かせてないかな?」って心配するママの気持ちを考えてみて?、あるいは「○○ちゃん、風邪を引いたって聞いたけど、苦しい思いをしていないかな?鼻が詰まって息が苦しかったり咳が出て大変な思いをしていないかな?」って心配しているじいじやばあばの気持ちを考えてみて?神様もそう。みんなのこと、とても大切に思って、いつも心配してくれている。神様はそういうふうにわたしたちを愛してくださっているのです。そして、いつか...みんなが年をとって死んでしまったときに天国にちゃんと行けるようにって考えてくれてね。天国にいってもみんなで仲良く楽しく暮らせるようにって、イエスさまをこの世にお遣わしになったのです。(世界地図あるいは地球儀を指さして)全世界に住んでいる人々みんなが死んでしまっても天国に行けますようにって神様はちゃんと考えてくださっている。そのようにして神様は全世界の人々を、その中にはわたしたちも含まれていますよ、神様はわたしたちを愛してくださっているのです。おしまい。
*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
□5番 「かみさまは」
□改訂49番 「神様はその一人子を」
・みんなは外国に行ったことはあるかな?それはどこかな?
(世界中の人を愛している神様ってすごいね、と伝えたい)
・最近風邪を引いた人とか、ケガをした人とか心配している人はいますか?
(みんなのママもパパもみんなのこと心配しているよ、神様と同じくらいに...)
<用意するもの> 画用紙(大きさは自由)、折り紙、のり
①画用紙いっぱいにハートの形を描く。
②好きな色の折り紙を小さくちぎる。(何色かづつ)
③画用紙のハートの中にちぎった折り紙をペタペタ貼る。
「友よ歌おう」より
「すンばらしき主イエスの愛」をジェスチャー付きでで歌おう。
「どんなときも私たちは神さまの大きな愛に包まれています。神さまの愛を心に感じると
すごーくあったかい気持ちになるよね。」