2015年3月8日 四旬節第3主日
ヨハネ2:13-22 出エジプト20:1-17 ローマ10:14-21

今週の聖句

この神殿を壊してみよ。三日で建て直してみせる
ヨハネによる福音書 2章19節

ねらい

イエスさまがあらかじめ自分が死からよみがえることを弟子たちに伝えていたことを理解させる。

説教作成のポイント

話の全体像としては、犠牲の捧げ物としての動物を売っていた神殿商人たちを蹴散らすイエスさまに人々は批判の目を向ける。自分の行為の正当性を示すしるしを人々はイエスさまに求めるが、イエスさまが示すしるしとは、やがて十字架にかけられて死に、三日後に復活をするという神のみ心を行うことによって顕わになる。それが「この神殿を壊してみよ。三日で建て直してみせる」という意味である。

当時の祭儀や巡礼について子どもたちに理解させるのは難しい。現代にあって、初詣に行ったときの、お賽銭を投げるという行為と結びつけることもできるが、わざわざCSのお話しの中で神社での初詣に言及する必要はない。ここでは「この神殿を壊してみよ。三日で建て直してみせる」というみことばの意味を理解させることにポイントを集中させたい。

豆知識

神殿で犠牲の捧げ物としての動物を売ることは、遠く遥々、神殿にお参りに来た巡礼者にとっては必要不可欠なものであった。牛や羊を家から何日間もかけてこのエルサレムの神殿に連れてくることは事実上不可能なので、巡礼地において買うのが人々の慣習となっていた。しかし、「宮清め」と呼ばれる、神殿でのイエスさまのこの大胆不敵な行動は、当時の宗教的祭儀的行事のための動物売買が「人々から暴利を貪る行為」として見なされ、それ対する徹底した非難の表れとして理解される。そしてそれは、ただ単に神殿商人への非難だけにとどまらず、当時の神殿体制そのものとそれを支配するユダヤ教の腐敗を露呈するものとなっている。

説教

イエスさまがこの地上で生きていた時代、大きくてきらびやかな神殿が町の中央にありました。みんな「神様がここに住んでおられる」と言って、この神殿を大切にしていました。この神殿をイエスさまは「壊してごらん、わたしが三日で建て直すから」と言いました。イエスさまのお話を聞いていた人々はみんなびっくり。「この神殿は建てるのに46年もかかったんだよ。三日で建てなおすなんて無理だよ」、人々はそう言いました。みなさんのお父さんお母さんは何歳かな?きっとお父さんお母さんよりも神殿は年上だよね。おとうさんおかあさんだって、赤ちゃんだったときがあるんだよね、今は大人になってるけれど。じゃあ、みんなのじいじやばあばは何歳かな?じいじやばあばはきっと46歳よりも上じゃないかな?それなら神殿よりも年上だね。でね、イエスさまは、神殿を壊してごらんて言うんです。よくわからないことをイエスさまは言っています。イエスさまは、「この神殿は今はきらびやかできれいだけれども、いつかは壊れて、建てなおししなければいけなくなる」と言っています。建物って古くなったら建て替えるのです。建て替えないと、だんだんボロボロになってきて、崩れてしまうのです。そして、人間もいつか年をとると死んでしまうって、みなさん、わかりますか?難しいね。いつか死んじゃうんです。みなさんは犬や猫などの生き物は飼っていますか?犬も猫もいつか必ず死んじゃいます(じいじもばあばも、お父さんもお母さんも)。悲しいです(涙をふく動作をする)。でも、イエスさまは「わたしが三日で建て直すから」って言いました。これは、イエスさまが死んじゃっても三日したら天国で生き返りますと言っているのです。イエスさまだけじゃない。わたしたちの飼っている犬や猫、今は「かわいい、かわいい」って頭をなでてあげられるけど、いつか死んじゃう(大好きなお父さんお母さんも、じいじもばあばも)。でも「天国でまた会えるよ」ってイエスさまは言っているのです。

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

□37番 「じゅうじかのうえの」

□改訂124番 「愛の主イエスは」

話してみよう

・みんなの飼っている犬や猫について聞かせて?

(ペットが死んでしまったという経験をした子どももいるかもしれないので、配慮すること。また、ペットだけでなく「人」への言及まで突っ込んで行きたい)

・天国ってどんなところかな?もし自分の飼っている犬か猫(あるいはパパやママ、じいじやばあば、つまり自分にとって“愛しい人”)が死んでしまって天国へ行ったら、そこで何て声をかけてあげたいかな?(大好き!とか...)

やってみよう

☆家族やペットのプロフィールカードをつくろう

どんなに大切な人でも、ずっと一緒にはいられないけれどイエスさまは「天国でまた会えるよ」って言っています。みんなの大切な人をみんなに紹介してみよう。

<用意するもの>・紙・えんぴつ・ペン・色えんぴつ

1.紙に、紹介したい人(ペット)の似顔絵や、長所やかわいいところ、どんなところが好きかなどを書く。

2.それをみんなで発表する。