クリスマスが、なぜわたしたちにとっての喜びであるのか。それは、イエスさまがどのようなお方であるのかを知ることによって理解出来る。そのことが端的にわかりやすく描かれているのがクリスマスの物語である。説教例では、そのことを「真ん中」と「すみっこ」を対比的にイメージしてもらうことによって、子どもたちに理解してもらおうと試みた。わたしたちが神さまの助けを必要とする時、そこにイエスさまがともにいてくださる。イエスさまはそのようなお方としてクリスマスにお生まれくださった。
イエスさまが、きらびやかな王宮や神殿のベッドではなく、粗末なエサ箱に寝かされたことは、イエスさまがどのような方として地上に来られたかを象徴している。都市生活者からは軽蔑の対象であった羊飼いたちが、その誕生の最初の証言者となったことに視点をあてても良い。
聖書のテキストには、イエスさまが馬小屋でお生まれになったとは書かれていない。ただ、「飼い葉桶に寝かせた」とあることから、そのように言われているのである。当時、家畜小屋には洞穴を利用するのが一般的であったという。
みんなは、世界の中心とはどこだと思いますか? 北極点や南極点が世界の中心だ、と考える人がいるかもしれません。いや、世界で一番強い国であるアメリカの大統領が住んでいるワシントンが世界の中心だというひともいるでしょう。世界で一番人口の多い街であるインドのムンバイが中心だとか、いや都市圏という考え方をすれば東京が世界で一番人口が多いのだ、とか、世界中でお金が一番集まるのはニューヨークだとか、いろいろな考えがあると思います。
イエスさまの時代、世界で一番強い国はローマ帝国でした。ですから世界の中心は、ローマ帝国の首都であるローマという町でした。でも、イエスさまが生まれたのは、ローマの町ではありません。ローマ帝国が支配する国の中で、ローマから一番遠く離れた、とっても戦争が弱いユダヤという国でした。そのユダヤの国の中で一番栄えていたのはエルサレムという町でした。そこには金箔によって飾り付けられた立派な神殿があって、そこではたくさんの祭司たちが神殿の仕事をしていました。けれども、イエスさまが生まれたのはエルサレムではありませんでした。それは、ベツレヘムという小さな村でした。ベツレヘムは、ユダヤの中でも小さな村でしたが、それでも村にはお金持ちも住んでいましたし、大きくて立派な家もありました。けれど、イエスさまが生まれたのは、そのような立派な家ではなかったのです。
イエスさまが生まれたのは、ローマ帝国の中の一番田舎のユダヤの国の、そのユダヤの国の中でほんの小さな村であったベツレヘム村の、そのまた村はずれにあった小さな洞穴の中でした。その洞穴は、家畜小屋として使われていた洞穴でした。洞穴の中には、動物たちが餌を食べるときに使う飼い葉桶、と呼ばれるエサ箱があって、この夜に生まれたばかりのイエスさまは、このエサ箱の中に寝かされたのでした。
それがどういうことかというと、イエスさまはまったく隅っこで生まれたのだ、ということです。ローマ帝国の隅っこのユダヤの国、そのユダヤの国の隅っこのベツレヘムの村、そのベツレヘムの村の隅っこの村はずれの洞穴。イエスさまは世界の中の一番すみっこでお生まれになったのでした。
それはつまり、イエスさまは弱い者とともにいてくださる、ということです。わたしたちが元気がなく、病気であったり、落ち込んでいたり、人から悪口を言われたり、嫌われたり、馬鹿にされたり、怒られたり、勝負に負けたり、困惑していたり、お腹がすいていたり、悲しい思いでいたり、誰も味方がいなかったり、誰かに一緒にいてほしいと願っていたり、助けが必要であったり、励ましが必要であったり、勇気が必要であったり、友達が必要であったり、慰めが必要であったり、ひとりぼっちであったり、隅っこに追いやられてしまったようなとき、そこに、あなたのために、イエスさまが生まれてくださるのです。
今日は、そんなイエスさまが、すみっこに生まれてくださったことを感謝する、クリスマスの礼拝です。みなさん、クリスマスおめでとうございます。そして、イエスさま、クリスマス、ありがとうございます。
* 讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
□ 27番 「きよしこのよる」
□ 改訂74番 「きよしこの夜」
以前、CS 教師研修会で簡単なページェントをした事があります。
先生たちは生徒にさせた事はあるけれど自分がしたことはない、と言う人が多く、それぞれ自分のなりたい役割になって衣装をつけページェントをしてみました。自分が演じることによって羊飼いや博士、マリアやヨセフ、それぞれの気持ちが感じる事が出来てとてもよかった、と言う感想でした。
24日または CS のクリスマスでページェントをするこどもも居る事でしょう。
もし24日に分級をすることができればその日来た子供達だけでごく簡単なページェントをしてみましょう。
歌は教師が1節ずつ歌ってこどもに繰り返させても良いし、場合によったら教師が歌ってあげるだけでもいいと思います。
自分がなりたい役割になり(何人もの3歳の男の子がマリアになりたいと希望しました)簡単な布を体に撒いたり頭にかぶったりして「その気」になれるようにしてあげましょう。
人数によって場面も「天使とマリア」「羊飼い」「博士」「宿屋の場面」「降誕の場面」の中から幾つか選んでも良いと思います。
時間があれば順番にどの場面もやってみてもいいでしょう。
本番でやりたかった役割をして満足するこどもも居るはずです。
先生も一役かってでたらどうでしょう。
みんなで楽しんでみるのも良いと思います。
♪マリヤさま
♪のはらのひつじ
♪ふしぎなほしは
♪かわいい赤ちゃんエスさまに
・ どうしてヨセフとマリアには泊まる場所がなかったのかな?
・ 羊飼いたちはどうして夜通し羊の群れの番をしていたのかな?
・ 神さまは羊飼いたちに一番初めにイエス様の誕生の喜びを伝えました?王様でも、街の人でもないのには理由があるのかな?