TNG The Next Generation

2014年11月30日 待降節第1主日

福音書 マルコ11:1-11
第一の日課 イザヤ63:15-64:7
第二の日課 Ⅰコリント1:3-9

今週の聖句

主がお入り用なのです
マルコによる福音書11章3節

ねらい

今朝の御言葉、また教会暦からも「イエスさまをお迎えする」ということがテーマでしょうが、上記の「今週の聖句」から子ろばにスポットを当ててみました(下記説教)。ここでも、何か「子ろば」が特別な存在(能力、価値など)だから用いられたのではなく、イエスさまがその必要のために用いられる(選ばれる)ということが強調されても良いかも知れません。

説教作成のヒント

こどもたちにも、イエスさまが自分を必要としてくださっている、自分を用いようとしてくださっている、といった意識が芽生えるような心遣いがあると良いと思います。その子ども時代だけでなく、そのような意識が成長してからの献身へと導かれるかもしれません。

豆知識

「ろば」ですが、聖書中にも度々登場してくるイスラエルにとってもポピュラーな家畜です。ご存知のように英語の「donkey」には「ろば」以外に、「ばか」「強情な人」という意味もありますが、これは「ろば」の性質によるもので、馬に比べてずいぶんと従順性が欠けるためのようです。しかし、強靭さと粗食に耐えることから重宝されてきました。またイスラエル(ユダヤ)では貧富の差なく乗用として用いられ、映画『パッション』では祭司たちもろばに乗っていました。

説教

みんなはどんなときに嬉しいと思うかな?誕生日のときに欲しかったものをプレゼントされたとき?おにいさんやおねえさんにいっぱい遊んでもらったとき?学校で先生に褒められたとき?夕食に大好きなおかずがでたとき?

もちろん、それらも嬉しいことだし、嬉しいことってもっともっといっぱいあると思うんだけれども、先生は人の(誰かの)役に立てたときが一番(?)嬉しいんじゃないかな、って思うんだ。たとえば、お友達が落とし物をしちゃったとする。そのお友達は一生懸命探すんだけれど、なかなか見つからない。とうとう泣き出しそうになっちゃった。みんなならどうする?知らない顔をして通り過ぎちゃう?そうじゃないよね。「どうしたの?一緒にさがしてあげる」って、一生懸命に探してあげるよね。そして、見つかったら、「◯◯ちゃん、見つかったよ。良かったね」…、「うん、ほんとうにありがとう」…。そのお友達が喜んでくれたことで本当に嬉しくなっちゃう。そのお友達の役に立てたことで本当に嬉しくなっちゃうんじゃないかな。あるいは、お父さんが「新聞取って来て」、「は~い」って取ってくると、「ありがとう」…。お母さんが「そのお皿、ちょっと片付けてくれる」、「は~い」って片付けると、「ありがとう」…。ニコニコして「ありがとう」って言われると、なんだか嬉しくなってくる。自分もお父さんやお母さんの役に立てているんだって、なんだか誇らしくなってくる…。そんなことなあい?

もちろん、そうなんだけれど、もしイエスさまのお役に立てるとしたら、どうだろう…。今日の聖書のお話しはすごく大切なお話しなんだけれど、この出来事の後、その週の金曜日にイエスさまは十字架で死んでしまわれるんだ。でもね、これはイエスさまの一番の使命・お仕事だったんだ。全ての人を罪から救うために、どうしてもしなければいけない、イエスさまにしかできない神さまから与えられた使命・お仕事だったんだ。でも、そんな大事なお仕事の前に、イエスさまは子ろばに乗ってエルサレムという町に入っていかれたんだよね。つまり、この子ろばは、大事なお仕事を控えていたイエスさまのお役に立てたということなんだ。

みんなはろばって見たことある?お馬さんと比べると、ずいぶんと小さいよね。しかも、イエスさまが乗られたのは、子ろば。親ろばよりも、もちろん小さいし、力も弱い。でも、イエスさまのお役に立てた。みんなも確かに大人とは違うよね。大人よりもずっとちいさいし、力もないかも知れない。大人ならば何でもないことでも、みんなには難しいことだって多くあるかもしれない。でも、イエスさまはきっと、みんなのことも必要とされているのじゃないかな。みんなにも手伝ってほしい、って願っておられるのじゃないかな。でも「そんなの無理だよ。僕たち(私たち)は大人の人のようなことはできない」って思っちゃうかも知れないよね。でも、それでいいんだ。イエスさまもみんなに大人のようなことをしてほしいとは思っておられないと思うよ。そうではなくて、みんなに出来ること、みんななら出来ることでいいんだ。だって、イエスさまが乗られたのは子ろばなんだもの。子どもであるみんなだから、イエスさまは手伝ってほしい、って思っておられることがあるはずだ。だから、みんなは「イエスさまのお役に立てるようにお用いください」って祈ればいい。そして、みんなもイエスさまのお役に立てていることを感じてほしい。イエスさまはみんなにも、「礼拝のお手伝いをしてくれたのだね」「わたしの話しを聞くために教会学校に来てくれたのだね」「わたしの教えを守って◯◯に親切にしてくれたのだね」「教会にお友達を誘ってくれたのだね」…、「ありがとう」って言ってくださるのじゃないかな。

みんなもイエスさまのお役に立てる。そして、イエスさまはそんなみんなのことをとっても喜んでくださっている。そのことを今日は覚えてほしいと思います。

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

□32番 「ダビデのこホサナよ」

□改訂82番 「ダビデの子、ホサナ」

やってみよう

話してみよう

・イエスさまに喜んでもらえることって、どんなことがあるかな?どんな時にそのことができそう?一人でできる?

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