・当時の礼拝制度に関するイエスの批判の一つ。本日は献金の事柄が言われている。様々な制度に関してイエスはこれまでも批判を続けるが、その意図する所は「祈りとは何か」への問い。祈りの心の大切さだ。その祈りの心が形式化すると、信仰そのものもあやふやになってしまう。ところで、教会学校の献金はどのように用いられているだろうか。日本国内や国外の、必要とされている所のためにも、祈りの心と言葉と共に送る心持ちを大切にしたい。
・当時は、神殿には女性専用の祈りの場所というものが定められていた。
・レプトン銅貨で買えるものは、小麦粉一つかみ。一度の食事に必要な金額だった。
・そこからイエスの、命も含め、「自分の持っているものを全て」という言葉が続く。
・献金箱には13のラッパが付属していて、多く捧げた場合は大きな音がしたそうだ。
・献金の際には、係官が献金の金額を大声で朗読するということにもなっていたそうだ。
・レプトン銅貨二枚=1クァドランス。銭湯の一回の入場料。ごく小さなお金の単位。
いつも皆さんがしている献金について、今日イエスさまはその意味と大切なことを教えてくださっています。献金はとても大切なことだけれども、でも、しなくちゃいけないとか、しなければ悲しいことがあるとか、そういうことではありません。じゃあ、イエスさまは献金についてどういうお話をなさったのか。イエスさまのお話には、女の人が出てきます。
今は皆さんに教会があります。昔の人には神殿という場所がありました。でもちょっとおかしかった。イエスさまの時代、神殿には「女性の庭」の場所があって、女の人はそこから奥には入れませんでした。献金の時には、賽銭箱の横に番人が立っていて、入れた金額を大きな声で発表するということになっていました。「マリアさんの献金1万円!!」というように。心静かに祈るために神殿に来ても、女性は定められた場所でしか祈れない。献金後に心を鎮めて祈ろうと思っても、自分の献金額が大きな声で発表される。ちょっと変でした。
この女性が捧げたものはレプトン銅貨二枚でした。だいたい、10円玉が二枚。献金が少なくて恥ずかしいという気持ちがあったかもしれません。でも、握りしめていた手を離した。献金額が発表されても大丈夫。どうしてかっていると、この女の人には祈りの気持ちがあったから。この人は、お祈りしたい気持ちがあって、それを献金と一緒に捧げたのです。イエスさまはそれで、この女の人のことを、すごいね、立派だねとおほめになったのですよ。
皆さんは献金の時に、どのような気持ちでお金をお捧げしていますか。今、日本や世界のいろんな場所で、災害があったり、戦争が続いたりしています。そういう人たちのことを思って、お祈りをして、献金をすることも大切だなと思います。大丈夫かな、神さまが一緒にいるよ、神さまがこの献金を使ってくださいね、そういう気持ちで献金をしましょうね。
*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
□116番 「まごころこめ」
□改訂版24-2番 「まごころこめ」
・適当な大きさの箱を準備し、みんながいつでも神さまへお手紙が入れられるお手紙ポストを作ってみましょう。
箱の外側は、画用紙や折り紙を使って自由にポストを飾りましょう。
お手紙を入れられるよう、切り込みを入れましょう。
・この1週間を振り返って、神さまに心からありがとうと思ったこと、また、ごめんなさいと思った事をお手紙に書いてみましょう。毎週、お手紙ポストに入れると良いですね。
□貧しいやもめは、自分の持っている物を全部、生活費のすべてを神さまにお捧げしましたね。この女の人は、どんな気持ちだったでしょう。
□礼拝の中で、みんなは献金をしますが、みんなはどんな気持ちでお捧げしていますか。話してみましょう。(もったいない?)
□心からのありがとうとごめんなさいの気持ちをお捧げする事が大切ですね。