①主イエスこそが救い主であり、生ける神の御独り子であることを、神がお示しになられた。神が「これに聞け」と言われたように、主イエスのお言葉に聞き続ける者でありたい。
②「いつもあなたがたと共にいる」と約束された主が、私たちに手を触れ「恐れることはない」といつも励ましてくださる。
・主イエスが洗礼を受けられたとき、天から「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」という声が聞こえた。これは詩編2:7とイザヤ42:1のみ言葉である。この時は主イエスに対するものであったが、このたびは弟子たちに対して語られている。しかも「これに聞け」ということばが付け加えられている。神の御子である主イエスにこそ聞くべきであると示されたのである。
・「イエスは近づき、彼らに手を触れて言われた。『起きなさい。恐れることはない。』」。主イエスが弟子たちのもとへ近づいてこられるのは、この箇所と、復活後の主イエスが弟子たちに使命(宣教命令)を与えられる箇所である(マタイ28:18)。この変容の出来事と、復活の主の顕現が密接に関連していることを暗示している。主イエス・キリストは「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」と約束をしてくださっているのである。
・神は主イエス・キリストの天的な姿を垣間見せられる。それは神の後ろ姿を見たモーセも(出33:23)、ホレブの洞窟のエリヤも(列王上19:13)、二人とも神に出会う体験をしている。Ⅱペトロ1:16で、ペトロは「キリストの威光を目撃」したと証言し、ヨハネは黙示録1:16で「顔は強く輝く太陽のよう」と述べている。
・モーセは律法を代表する人物、エリヤは預言者を代表する人物である。
イエスさまは、ペトロとヤコブとヨハネの3人のお弟子だけを連れて、高い山に登られました。すると、お弟子さんたちの目の前で、イエスさまのお顔や衣が、太陽の光ように輝きました。神さまのご栄光を表すように、目もくらむほどに輝いたのです。そのうえ、旧約聖書の登場人物の代表者ともいえるモーセとエリヤが現れて、イエスさまと話しあっていました。
ペトロはその様子を目の前にして、どのように言えばよいかわかりませんでした。そして「主よ。わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。お望みでしたら、わたしがここに仮小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのため、一つはモーセのため、もう一つはエリヤのためです」と横から口出しをするのです。ペトロは6日前に、「あなたはメシア、生ける神の子です」と、イエスさまに申しましたのに、実は、イエスさまのことを正しく理解していなかったのです。なぜなら、仮小屋を三つ建てると言いだして、イエスさまのことを、モーセやエリヤと同じレベルのように考えていたからです。
ペトロがまだ話しているうちに、神さまがそれをさえぎるように、光り輝く雲がイエスさまたちをお包みになります。そして雲の中から、「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者。これに聞け」と、神さまがお答えくださったのです。
お弟子さんたちは、雲の中からの声を聞いて、あまりの恐ろしさに、ひれ伏してしまいます。するとイエスさまは、お弟子さんたちのところに近づいてこられ、彼らにそっと手をふれて、起きなさい、こわがることはないのですよと、やさしくお声をかけて励ましてくださいました。お弟子さんたちがそっと目を上げると、モーセやエリヤの姿はすでになく、いつも通りのイエスさまが、ただお一人でおられたのでした。
高い山の上で、お弟子さんたちの目の前で、イエスさまのお姿が光り輝いたのは、イエスさまこそが救い主であり、生ける神さまの御ひとり子であることを、神さまがお示しになられたのです。イエスさまはこののち、まもなくご自身におとずれようとする苦しみ、私たちの身代わりとして十字架におつきになるために、まっすぐに進んでいってくださるのです。
神さまは「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者。これに聞け」と言われました。私たちもペトロと同じように、神さまが私たちを愛して、私たちにしてくださろうとしていることに対して、ときには口ごたえをしたり、素直になれないことが多いものです。
しかし、神さまは「これに聞け」と言われました。つまり、イエスさまが、私たちにおっしゃってくださるそのお言葉に、いつも聞きつづける者でありたいと願うのです。イエスさまは、どのように辛く苦しいときにも、そっと手を触れて、起きなさい、こわがることはないのですよと、私たちにやさしく励ましてくださるお方なのです。
*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
□67番 「ペテロは」
□改訂53番 「ペトロは」
・モーセさんと「十戒」のこと
・預言者エリヤさんのこと
・天の声「これはわたしの愛する子。わたしの心に適う者。これに聞け」それは「イエスさまのみことばをききなさい」ということ。
小さなスケッチブックか手帳を用意して下さい。
「イエスさまのみことば手帳Ⅰ」を作りましょう。
手帳にイエスさまのみことばをかきとめる。
そして何度も声を出して読む。みことばをおぼえる。
これから毎週分級で一つのみことばをかき加える。