①イエス様の言葉を「聞く」だけに留まらず、「行なう者」になるように励ます。
②人生には必ず試練がやってくること、その時に倒れないように「家」を建てることが大切であることを示す。
・イエス様は、イエス様の言葉を聞く者たちが、それを「行なう者」となることを望んでいる。
・「家」は人生になぞらえられている。「家を建てた」ことは共通しているが、その建て方が問題にされている。
・「家」というものはすぐにできるものではなく、完成されるまでには時間がかかる。種々の材料を集め、それぞれの部屋を作り、完成されると人はその中に住む。それはちょうど、人が成長し、様々な人生経験を経て、自分の人生観を築き上げ、それに基づいて生きるのと同じである。
・普段私たちは、土台よりも家がどうなっているかの方に注意が向いてしまうものである。しかし人生の嵐は、賢い人にも愚かな人にも共通にやってくる。その時にこそ、その人の真価が容赦なく明らかにされる。真価は家にではなく、土台にこそ存している。
・この箇所は「山上の垂訓」全体の結びにあたる部分である。従って、「わたしのこれらの言葉」というのは、これまで語られた「山上の垂訓」を指している。
・やってくる「嵐」の最終的なものは、キリストの再臨に続いて起こる「最後の審判」である。本当に問題なのは、生きている間に持ちこたえることではなく、最後にやって来る「神の嵐」の前で持ちこたえられるかどうかである。
みんなは家を建てている所を見たことがありますか?家を建てる時は、屋根とか壁から作ったりせずに、土台の方から作りますね。なぜそういう順番になるかというと、土台が一番大事だからです。日本には台風、地震、そして地震が起こると、海から津波が押し寄せてきたりもします。大雨が降ると、洪水になることもあります。そうした時に、土台がしっかりしていない家は、すぐに倒れたり、大水に流されたりしてしまいます。家を考える時に何が一番大事かというと、見た目の綺麗さや、住み心地のよさではありません。まずはその家が丈夫で壊れないかどうかです。
イエス様は、「賢い人は岩の上に家を建てる」と仰いました。それは、「丈夫で壊れないように家を建てる」という意味です。このことは実は、みんなの人生のことを表しているんですよ。みんなが子どもから大人になって、人生を生きていくっていうことは、つまり、自分の「家」を建てて、その中に住んでいくっていうことに似ています。そういう意味では、みんなは今、自分の「家」を建てる準備をしている所ですね。家を建てる時には、木材や鉄筋コンクリートなどを用意して、そして、どんな風に部屋を作るかとか、色んなことを考えないといけません。それはつまり、みんながどんな職業に就くか、どんな人と結婚するか、どんな人と友だちになっていくかっていうことです。じゃあ、家を建てる時の「土台」っていうのは、みんなの人生の中で言ったら、どういうことに当たるのかな?
「土台」っていうは、難しい言葉で言うと、「価値観」とか言われたりするものですね。それはつまり、みんなが人生の中で、何を一番大事なことと考えるかっていうこと。言い換えると、何のために自分は生きるのか、人生に意味や価値を与えるのは何だと思うか、ということ。それをみんな、大人になるまでに自分で考えて、自分で答えを出さなくてはいけません。それがみんなの家の「土台」になるものです。いくら立派な職業についていても、立派な家庭を築いていても、そういうことをしっかり考えていない人は、「土台」がグラグラしている人です。人生の中では必ず、大変なことが起こったりします。思いがけず苦しい目にあったりします。そういう時に、「土台」がしっかりしていない人は、すぐに倒れてしまいます。
そこでイエス様は、「わたしの言葉に従うこと、それを土台にしなさい」と仰いました。実は先生の土台もそうです。イエス様の言葉に従って生きること、このことを人生で一番大切なことと先生は考えています。そうするとこの「土台」は、人生でどんなことが起こっても決して揺るがないし、壊れません。どんなことがあっても、みんなの心を励まして、支えてくれます。だから先生はみんなにも、「イエス様の言葉に従って生きる」っていうことを、「土台」にして欲しいって、そう願っています。みんながこれから大人になっていく間に、こういうことを考えていってみてくださいね。
*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より
□51番 「わたしはしゅのこどもです」
□改訂版123番 「わたしは主のこどもです」
家を建てるときの「土台」とは何かを知る。
~活動例~
□空き箱で家を作る。紙の人形(立つように工夫する)を用意して家の中に置く。
平らなテーブルの上、柔らかいクッションの上、物が置いてある不安定な場所など色々なところに家を置いてみる。中の人形はまっすぐ立っていられるでしょうか。そっと置いた場合は大丈夫でも、何かが起こった時(土台となる部分に振動を与える)には、どうなるか試してみる。
□「土台」をよりわかりやすくするためにはブロック(おもちゃ)で家を作り、同じブロックの基板を土台としてしっかり固定するのも良いでしょう。
聖書では、私たち自身を「家」に例え、その土台(信仰)がいかに大切かを教えています。子どもたちと共にこの日与えられたみことばに感謝しましょう。