2010年11月28日 待降節第1主日
マタイ21:1~11 イザヤ2:1~5 ローマ13:11~14

今週の聖句

「見よ、お前の王がお前のところにおいでになる、柔和な方で、ロバに乗り、荷を負うろばの子、子ろばに乗って。」
マタイによる福音書21章5節

ねらい

・イエスさまがわたしたちのために来てくださったことの意味を知る。

・イエスさまをお迎えする準備をはじめる。

説教作成のヒント

・アドベントはイエスのお生まれを楽しみに待つ季節である。その喜びは大切にしたい。しかしそれと同時にキリストがなぜこの世に生まれてきてくださったのかということに、心を留めたい。へりくだって私たちのところに来てくださったイエスのことを覚え、それぞれのアドベントの過ごし方を考えたい。

・イエスは王として私たちのところに来られる。私たちはそのイエスをどのように迎えるだろうか。心の中の王座をイエスに明け渡す勇気が私たちにあるか。イエスを喜び迎えた同じ群衆は、扇動されたとはいえ、一週間後にはイエスを「十字架につけろ!」と叫ぶ群衆でもある。

豆知識

・「アドベント」(待降節)というラテン語の本来の意味は「到来する」。「待つ」ことよりもむしろ「キリストが来られる」という出来事の方に焦点を当てたことばである。

・典礼色の紫は「悔い改め」「節制」「王なるキリストの尊厳」をあらわす。

・イザヤ書62:1、ゼカリヤ書9:9の預言の成就であったことが記されるが、マタイは特にここで「柔和」を強調する。軍馬ではなくろばに乗る王イエスは、神の謙遜と平和的支配の象徴。

・エルサレムの町中が「揺り動かされた」(10節)・・・「地震」を意味することば。

説教

今日から、教会は新しい一年が始まります。教会の一年の始まりは「アドベント」といって、イエスさまのお生まれを待つところから始まります。クランツのろうそくに毎週一本ずつ明かりをつけていって、全部のろうそくに明かりがついたら、クリスマスです。わたしたちはこれからクリスマスの準備をしていきます。

生まれてくる赤ちゃんを迎えるときに、お母さんやお父さん、家族となる人たちは、どんな準備をするでしょう。赤ちゃんのベッドが必要ですね。赤ちゃんが風邪を引かないように、赤ちゃんの服も準備します。赤ちゃんが来るお部屋の掃除も必要でしょう。そして何より、やってくる赤ちゃんを、「生まれてきてくれてありがとう!」と喜んで迎える気持ちがたいせつです。

わたしたちもこれから、イエス様を迎える準備をはじめます。このアドベントという季節は、イエス様が来られる前に、わたしたちが心の準備をするときです。今日の聖書の中で、ろばに乗ってエルサレムというところに入ってこられるイエス様を、エルサレムの人たちが喜んでお迎えした、と書いてありました。そのように、わたしたちも、わたしたちのところに来てくださるイエス様をお迎えする場所を、心の中につくります。

イエスさまは、マリアさんとヨセフさんが準備した、馬小屋の飼い葉おけのわらの寝床の中に、喜んで生まれてきてくださいました。決して豪華なベッドではなかったけれど、イエスさまはそこに喜んで生まれてきてくださったのです。だからイエスさまは、わたしたちがイエスさまのために考えて準備することがどんなに小さなことでも、とても喜んでくださいます。

どのようなことができるでしょう。たとえば、毎日お祈りをする。いつもより、おうちのお手伝いをひとつ増やす。いつもけんかしているお友達と仲良くするようにする。困っている人のために、お小遣いの中から少し、献金をする。イエスさまが喜んでくださるだろうな、ということを何かひとつ探して、クリスマスまで続けてみませんか。そして、みんなで一緒に、喜んでクリスマスをお祝いしましょうね。

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

□82番 「よあけのそらに」

□改訂65番 「主を待ち望むアヴェント」

やってみよう

☆オーナメントを作ろう

<用意するもの>

色画用紙(濃いめの色、直径10cmに丸く切っておく)・ホワイトマーカー・麻ひも・穴開けパンチ

①ホワイトマーカーで、丸い画用紙に好きな絵を描く。(クリスマスツリー、くつした

・星、赤ちゃんイエスさま、子ロバなど)

②穴をあけて、ひもを通すとできあがり。

※お家のツリーや教会のツリーに飾りましょう。