2010年11月21日 聖霊降臨後最終主日
ルカ21:5-19 イザヤ52:1-6 Ⅰコリント15:54-58

今週の聖句

「忍耐によって、あなたがたは命を勝ち取りなさい。」
ルカによる福音書21:19

ねらい

・すべてが終わりに向かっていく中でも、イエスさまの恵みは離れないということを知る。

説教作成のヒント

・聖書は終末の破滅を語るが、ここでイエスは恐怖や混乱をあおるために終末の予告をされたのではない。大切なのはそういった不安を煽るものに「惑わされてはならない」というご命令、破滅や迫害という困難の中でも神の恵みは決して離れることがない、という励ましである。

・教会暦は一巡し、季節もこれから冬へと向かう。すべてが死に絶えたように見える季節の奥深いところで、いのちを支え続けるものがある。こどもさんびか「球根の中には」など。

豆知識

・6節:神殿は当時の人々にとって心のよりどころであった。紀元70年にローマ軍によるエルサレム鎮圧の際に神殿は破壊された。

・10節:戦争・飢饉・疫病は、終末に起こるとされる典型的な出来事のモチーフ。

・12節~:実際に初代のキリスト者はここに記されているような迫害にさらされていたことが、使徒言行録4章、5章、6~8章他に記されている。しかし13節にあるように、それらは王や総督の前で「証をする機会」となり、また遠く異邦人の土地にまで福音が広がるきっかけともなった。

説教

「電池が切れるまで―こども病院からのメッセージ」(すずらんの会編角川書店 2002年)という、1冊の本があります。長野県立こども病院というところの院内学級のこどもたちの書いた詩や作文を集めた本です。この「電池が切れるまで」という題は、ゆきなちゃんというひとりの女の子が書いた詩からとった題です。このゆきなちゃんという女の子は病気でなくなる4ヶ月前に、「いのちはとても大切、人間が生きるための電池みたいだ。でも電池はいつか切れる」という詩をつくります。自分の電池がいつか切れるなんていうことは、あまり考えたことがないかもしれません。でも、わたしたちのいのちには限りがあって、何十年後、何年後、いつかわからないけれど、その電池は切れてしまいます。

その電池が切れるとき、終わるときのことを考えると、少し怖くなるかもしれません。聖書の中では「終末」という、この世の終わりのことが書かれています。今日の聖書でも、イエスさまは、立派な神殿のことを話している人たちに「あなたたちはいまこの立派な建物に見とれているが、いつかはこの建物も壊されてしまうときが来る」と言われました。そのイエスさまの話を聞いて、「それがいつ起こるんだろう」と心配になった人たちがいたようです。怖くて眠れなくなった人もいたかもしれませんね。

しかし、イエスさまはただ怖がらせるために、このような話をされたわけではありません。イエスさまはお弟子さんたちに、こう言われました。「あなたがたの中には、大きな苦しみを受けて殺される人もいる。しかし、あなたがたの髪の毛一本も、決して神さまの手の中から、失われることはない」。わたしたちは苦しいことが起こると、「神さまはわたしのことが嫌いなんだ」と考えるかもしれません。しかし、イエスさまは、苦しいとき、つらいとき、さびしいときにこそ、神さまはあなたと一緒にいてくださる、ということを教えてくださいました。

このゆきなちゃんという女の子は「いのちが疲れたというまで、むだにしないで生きよう」と、最後までせいいっぱい生きたそうです。どんなに苦しいことがあっても、大変なことがあっても、たとえ電池が切れるときでも、目に見えない神さまの恵みは、あなたから離れることはありません。そのことをしっかり、覚えていてくださいね。

分級への展開

さんびしよう

*讃美歌は”こどもさんびか”(日キ版)より

□120番 「どんなときでも」

□改訂129番 「どんな時でも」

やってみよう

☆クリスマスに向けて、献金箱を作ろう

<用意するもの>

トイレットペーパーの芯(人数分)・色画用紙(15×18cm)(人数分)・白のコピー用紙(1~2枚)・ピンキングハサミ・セロテープ・のり・リボン・シール・カッター

①トイレットペーパーの芯を縦にして、上から2.5cmのところに、横向きにお金を入れるための切り口をカッターで入れる。(低学年はあぶないので、あらかじめ切っておいた方が良いでしょう。)

②縦長に、芯の切り口が中央にくるように、画用紙を巻きつけ、セロテープで止める。

③芯の切り口に合わせて、画用紙に切り込みを入れ、上下の口の部分を折りたたむ。

④コピー用紙を7×5cm位になるようにピンキングハサで切り、横長にして、今日のみことば「忍耐によって、あなた方は、命をかち取りなさい。」ルカ21:19と書く。

⑤切り口の下にみことばを貼る。

⑥リボンやシールで飾りつけをすればできあがり。

※来週からアドベントです。、少しずつ献金をして、クリスマス礼拝の時に神さまにお捧げしましょう。

※献金でなく、日々の神様への感謝の手紙をいっぱいにして、クリスマスにお捧げするのも良いですね。その場合、切り口は少し長めにしてください。